少年以外すべてCG
「少年以外すべてCG」と謳われている通り、ジャングルの自然や動物たちはすべてCGで描かれたもの。
最先端のCGスタジオを抱えるディズニーだからこそ作れた、とてもCGとは思えない映像が広がります。
そんな現実に忠実な虚構の世界を駆けまわるのが、唯一実写の少年モーグリ。
中途半端な作り物でも、カートゥーンチックでもない、リアルな自然が描かれることによって、そこにいる少年の異質さが際立ちます。
別の世界であるはずのジャングルと人間。
実写で描くことによって、ジャングルで過ごすモーグリの姿、シア・カーンと人間の過去、モーグリの心境がよりリアルに伝わってきます。
アニメーション版のストーリーをそのまま辿るわけではなく、モーグリのジャングルに住む人間としての心・行動により焦点を当てたストーリーになっており、より深く入り込める作品になりました。
名曲の魅力を満喫! 最高の音楽
『ジャングル・ブック』の魅力といえばなんといっても音楽。
「ザ・ベア・ネセシティ」「君のようになりたい」などシャーマン兄弟の名曲は映画自体よりも有名かもしれません。
実写版でもこの音楽はしっかり使われています。
予告編公開時、「ザ・ベア・ネセシティ」が流れたことでファンが大いに沸き、一気に期待値が上がったほど。
陽気で楽しいジャングルの世界を象徴するような熊のバルーによる歌は、一気に映画の世界に引き込まれ一緒にノリノリになれる力を持っています。
イントロが流れた瞬間、ぐわっと胸が高まる感覚はたまりません。
これは歌うか? と期待が高まるシーンで、歌いだしたとき、まさに音楽の持つ魅力に取りつかれてしまい、最高! と叫びたくなります。
プリンセスを実写で描いた『シンデレラ』に対し、動物の世界を実写で描いた『ジャングル・ブック』。
ディズニーを代表する実写化の2軸になるような名作です。
映画『ジャングル・ブック』
2016年8月11日(木・祝)全国ロードショー