(1)過去の我が子と比べてほめてあげる
子どもって大人の思い通りに育つとは限らないですよね。
思ってもいない行動を取ることもあるので、親としてはハラハラドキドキすることばかり。他の子と比べてはいけないと思っていても、あれこれ違いが気になるもの。
片野先生は、著書の中で、「比べる相手はどこかの誰かではなく、過去のお子さん自身」と述べています。
例えば、「ほめて育てたいけれど、うちの子はできないことばかりでほめることがない」と感じているママもいるかもしれませんね。
でも、昨日や1週間前、1ヶ月前の我が子と比べてみてください。気づかないうちにできるようになっているはずです。
できないことばかり探していたら、イライラしてしまって、何もいいことはありません。ちょっと視点を変えるだけで、できたがたくさんあることに気づきます。
「昨日よりもちょっとできれば幸せ」が、心が楽になる合言葉です。
ぜひ、できたことに注目して、その喜びをお子さんと共有してみてくださいね。
(2)目標を少しずつ設定してあげる
子どもが成長し、少しずつできることが増えてくると、目標を設定することも増えてきますよね。
ですが、つい最初は目標を高く設定してしまいがち。
高い目標ばかり立ててしまい、なかなか褒められない環境で育つと、子どもは頑張った自分に対して厳しい評価をしてしまいます。
片野先生も、「そばにいる大人が、目標を細かく設定して、少しずつこなしていくようにアドバイスすれば、だんだんと成長できるようになります」と述べています。無理のない範囲で子どもにあった目標を設定してあげましょう。
例えば、行動が遅い子に対して「ダメ」、「遅い」、「間に合わない」などのマイナスの言葉をかけるのはNG。
まずは、「手伝うから一緒にやってみよう」とママが手伝ってみてください。
一緒にできるようになったら、「ひとりでやってごらん。できなかったら手伝うね」と少しステップをあげてみましょう。小さな“できた”を積み重ねることで、自己肯定感も高まっていきます。
ここでひとつ、ポイントがあります。我が子の行動が遅いことでイライラしてしまうのは、予定が決まっているときですよね。
片野先生は「“身支度にかかる時間”を多めに想定して、逆算しながら、スケジュールを組み立ててあげましょう」とアドバイスしています。
あと10分早く行動を開始するだけで、お出かけ前のイライラが減るはず。これはぜひ試してみてください。
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大人も、言葉ひとつで元気になったり自信がついたりするもの。我が子にも、自分自身を好きになるような言葉かけしていきたいですね。
ちなみに『育てにくい子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』は、子育てをしていて、「少し大変だな」「もう少しうまくできるといいのに」と悩んでいるママにピッタリ。なかなかママ友からは得られないアドバイスが満載で、読むと視野が広がる1冊です。