Let it Goからの3曲でエルサの成長を描いた
−−−1から作曲を担当しているロペス夫妻による音楽はどのように作られたのですか?
ピーター・デル・ヴェッコ プロデューサー:ロペス夫妻と僕たちの仕事の仕方は前作と全く同じで、通常の映画作りと違うんですね。
初期の段階、つまり曲がどうこうとか出てくる前からロペス夫妻に参加してもらって、キャラクターがどこにいるのか、キャラクターがどのようにストーリーを前に進められるのかという話を毎日するんです。
ビデオ通話で1時間半とか2時間とか毎日話をして、しばらくしてから彼らが曲に着手する、こんなのはどうかと曲を聞かせてくれて、それにインスピレーションを受けて脚本が進み、脚本をまた見てまたこんなのはどうかと曲を書いてきて…という作業がずっと続いて、というやり方を『アナと雪の女王』チームは続けていて、脚本が固まったのは実は数ヶ月前の話なんですね。
だから彼らは物語の構築に最初の段階から関わってくれていて、真のミュージカルを作るのであればそういう作り方しかできないではないかと思っています。
つまり、音楽はキャラクターから来なきゃいけないし、感情を表現するものでなくてはいけないし、物語が進めていく曲でなければいけないと思っています。
−−−本作では観客は最初からキャラクターのことを知っています。音楽も深まったり新しいアプローチになったりしたのでしょうか。
ジェニファー・リー監督:その通りです。エルサを例にしてみますね。
「Let It Go」は彼女の進化の始まりであって、彼女はその曲で自由になっているんだけども、同時にその考え方には短所があって。
だって一人きりじゃないですか。
自由だけれど氷の城に一人きりで、世界から自分を閉ざしてしまっていて。
でも今回の「イントゥ・ジ・アンノウン(Into the Unknwon)」は彼女が世界に能動的に参加することを要求する曲なんですよね。
そして「みせて、あなたを(Show Yourself)」で彼女は完全に大人に成長することができた、この世界に自分の立ち位置を見つけることができた、という進化の過程をこの3曲で表現することができました。
私たちは「Let It Go」も大好きだけれども、エルサ自身も好きだから、彼女が次にどこに行くのか、どう成長しているかというところが見たかったんですよね。
これはエルサの例ですが、すべてのキャラクターに対して同じことをしています。
なのでより深く彼らのことを表現できているのかなと。
クリストフも初めてソロがあって、それもすごく楽しみながら作ったし、アナも多分皆さんが想像してるのと全く違うタイプの楽曲になったと思うんですよね。
これ以降、映画の重要なネタバレを含む内容になります。
映画鑑賞後に読んでいただくことを推奨します。