最後のオチも楽しいので絵本の裏表紙も要チェック!

――笑いあり、涙ありで、親子で大満足のこの絵本。実際に、子どもに読んであげるときのコツなどはありますか?

「僕の絵本は大人が子どもに読み聞かせすることを前提に描いているので、必ず声に出して読んであげてほしいです。

そのために、試作の段階から、僕自身もセリフの読み聞かせを何度も繰り返し、修正に修正を重ねながら最終的な作品に仕上げて行きました。

自分の子どもたちに読み聞かせしたり、近所の公民館で大勢の子どもたちの前で読んでみたり。絵本の世界とはまったく無縁の大人たちの前で読んでみたこともありますね。

そうすると、自分が面白いと思って書いたセリフに笑ってもらえなかったり、逆に、意外なシーンがウケたりするのがリアルにわかる。

そこでまたあらたに手を入れて、『これでもう完璧!』と思った段階からさらに30回くらい修正して、『ママがおばけになっちゃった!』シリーズも完成させました」

――すごい! 1冊の絵本を完成させるまで、そんなにエネルギーを注いでいらっしゃるんですね。

「はい。絵本作家になってから17年間、1人でも多くの子どもたちに、僕の絵本を読んでもらいたいと思っていますから。

このシリーズを1冊読み聞かせするのに必要な時間はわずか5分間ですけど、『さよなら ママがおばけになっちゃった!』を完成させるまでには10カ月以上の時間をかけています。

それだけに細部までこだわって、背景の絵の細かいカットにも様々な仕掛けがあるし、本を閉じた後の裏表紙にもクスッと笑えるオチが待っている。

笑って、泣いて、また笑える。そんなこのシリーズならではの面白さも、ぜひ、お子さんに読み聞かせしてもらえたらと思います」

まとめ

ママたちの子育てストレスもスッキリと解消してくれる、のぶみさんの大人気絵本。

ママがおばけになっちゃった!』『さよなら ママがおばけになっちゃった!』と、2冊続けて子どもに読み聞かせすれば、親子でいっそう笑えて泣けることうけあいです。

 ライター。成城大学文芸学部卒。在学中よりフリーのライターとして執筆を開始。専門は人物インタビュー、女性のライフスタイルや健康、動物愛護やペットに関するルポなど。『STORY』『HERS』『婦人公論』など、様々な女性誌でも執筆中。