読むだけで眠くなる“魔法のぐっすり絵本”として『おやすみ、ロジャー』が世界的大ヒットとなっていることは、子育て中ならご存知の方も多いのでは?

この絵本はもともと、スウェーデンの行動科学者により自費出版されたもので、それが好評なので英語版も刊行したところ、あまりの効果に人気が爆発!

2015年には「英アマゾン史上初の、自費出版による総合ランキング1位」を獲得し、今後も合わせて世界47カ国で刊行予定の“心理学的効果が実証済の絵本”なのです。

この前代未聞の大ヒット絵本の日本語版を監訳されたのが、睡眠セラピストとして多数メディアでもご活躍中の三橋美穂さん。

今回は三橋さんに、子どもの成長に大きく影響を及ぼす睡眠の大切さ、また『おやすみ、ロジャー』の活用法や効果について、お話を伺いました。

12歳の子どもは1114時間睡眠が適正

「世界的な調査によると、日本人の睡眠時間は大人も子どもも世界屈指の短さです。特に日本の女性は睡眠時間が世界で一番短いことで知られています。

子育て中のお母さんはとくに、仕事に、家事に、育児に……と毎日とてもお忙しいとは思いますが、お子さんの脳と身体の成長に大きな影響を与える睡眠にもっと意識を向けてほしいと思っています」

子どもと自分、1日にどれだけ睡眠時間をとるのがよいのでしょうか。

年齢別の適正な睡眠時間の目安は、以下の通りだそうです。(アメリカの睡眠学会によると、昼寝も含めて以下のように発表されています)

12歳(1114時間)

351013時間

612912時間

1318810時間

成人79時間

いかがでしょうか? 子どもも自分も、この適正とされる睡眠時間を確保できていますか?

「昔から“寝る子は育つ”といいますが、これは身体の成長だけではなく、脳の成長にも言えることなんです。とくに小さなお子さんは、睡眠の初期、眠ったばかりの深い眠りの時期に身体の成長に不可欠な様々な成長ホルモンが分泌されます。

そして後半の眠りでは脳も成長するのです。前半の眠りが深ければ深いほど、成長ホルモンが沢山分泌されるので、後半におとずれる脳の成長にも良い、ということが言えます」

良質な深い睡眠がとれると、脳の成長も促せる。つまり、子どもの睡眠には量だけでなく質もすごく大切ということなのです」

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