幼児期に身につけたい動き

【3~4歳】

体のバランスをとる動き:立つ、座る、寝ころぶ、起きる、回る、転がる、渡る、ぶら下がる、乗る、逆立ちする
体を移動する動き:歩く、走る、はねる、跳ぶ、登る、下りる、這(は)う、よける、すべる、くぐる
遊具例:すべり台、ブランコ、鉄棒、ジャングルジム、マットなど

【4~5歳】

用具などを操作する動き:持つ、運ぶ、投げる、捕る、転がす、蹴る、積む、こぐ、掘る、押す、引く
遊具例:なわ跳び、ボール遊び

【5~6歳】

上記の動きを組み合わせた動き、全身を使った動き
例:鬼ごっこなど複雑な動きのある遊び、さまざまなルールのある遊び

ポイントは、「発達に応じて」「楽しく」「多様な動き」で運動刺激を与え、体内にさまざまな神経回路を発達させること。毎日60分程度、楽しく外遊びをさせてあげるといいようですよ。

「動きがなんとなくぎごちない」というお子さんには、今からでもぜひ、いろいろな動きを体験させてあげたいですね。

最初はできなくてもOK。小さな「やった!できた!」体験がモチベーションにつながります。

ゴミ捨てに行かせたり、洗濯物のカゴを運ばせたり。そんなちょっとしたお手伝いの積み重ねも、幼児にとっては貴重な運動の機会になりそうです。

小学生では、多彩なスポーツ+基礎トレで運動能力の向上へ

小学生になると、運動に対して苦手意識を持っている子は、ますます外に出なくなりがち。ただ、この時期にはより複雑な動き、洗練された動きができるようになるため、積極的な働きかけで、できるだけ外に連れ出したいものです。

特に9~12歳頃は、「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、運動に関する神経系が最も発達する時期。脳・神経・筋肉の連携がスムーズになり、スポーツ特有の巧みな動きをどんどん吸収できるので、運動能力を伸ばすチャンスです!

運動への取り組み方としては、ひとつの種目にこだわらず、いろいろな運動やスポーツを経験させることが、総合的な体力を高めるのには効果的。

さまざまな動きを通してからだを効率よく使うトレーニングをすることで、徐々に無駄のないスムーズな動き=適切な動きを身につけることができます。

運動能力が高いということは、目や耳などの感覚器⇒脳⇒筋肉の連携プレーが優れているということ。この能力は、鍛えれば鍛えるだけ高めることができるそうです。

多種多彩な動きで刺激を与え、より速く、的確な連携プレーができるようにめざしましょう。

注意したいのは、野球やテニスのように片側の関節にだけ強い負担がかかるようなスポーツの過剰なトレーニングにより、肩やひじにスポーツ障害を起こす例。

これを防ぐためにも、1つの種目に偏らず、いろいろなスポーツを行うようにし、水泳などの“左右対称”に動くスポーツも取り入れることが推奨されます。