親なら誰でも、子どもに幸せな人生を送ってほしいですよね。「そのためには、高学歴がいちばんの近道。学歴がよければ大企業に入って高い収入を得たり、高い学力をいかした職業についたりできるから」と考える人も多いことでしょう。
「でも頭のよさは、遺伝で決まっているし……」とあきらめ気味のかたもいるのでは?
じつは最近の調査で、遺伝だけでなく育て方も、学歴や収入と関係していることが明らかになったのです。
そこで、高学歴・高収入かつ、幸せな人生を歩める子を育てる親の特徴に迫ります。
高学歴・高収入は生まれたときから決まっている?
子どもには高い学歴をつけさせたい。でも遺伝子でほとんど決まっているから……と、わが子の能力に見当をつけてしまっている人もいるのではないでしょうか?
確かに、たとえば東大生を育てた両親の経歴をみると、親自身もかなりの高学歴だったというのはよくあること。
人は母親由来の遺伝子を半分、父親由来の遺伝子を半分もらってこの世に誕生します。
しかし、「勉強が出来ないのは遺伝だから」と投げやりになることはないようです。
というのも、“学力が高い、低い”は生まれてから後の環境が大きな影響を受けるのだそう。
ーー学力と環境、年収の影響って?
ある調査によると、東大生が育った家庭は経済的に豊かで塾に行っている割合も多くなっているそう。
また、東大生の家庭の年収は950万以上が全体の57%も占めているとする調査もあります。
やはり高学歴かつお金持ちの親のもとに生まれた子どもだけが、高学歴・高収入という栄冠を得られるのでしょうか?
しかし、東大の子の家庭環境を見てみると、「勉強しなさい」と言わないかわりに、自ら学習をするような様々な工夫が見えてきます。
例えば以下、
・親が本好き・テレビがない
・絵本の読み聞かせに喜んで付き合う
・机上の勉強だけではない
・質問してきたら丁寧に答えてやる
どうでしょう? これらの工夫は親の年収に関わらず、どの家庭でも整えられそうですね。
→詳しくはこちらの記事「“勉強する子”の家庭環境の特徴は?「東大ママ」が実は毎日やっている事」(立石 美津子)を読んでみてください。
子どもが高学歴・高所得になる親の特徴とは?
では、子どもの学力は必ずしも遺伝だけで決まる訳ではないことが分かったところで、子どもを高学歴・高所得にする子育て法を探っていきましょう。
神戸大学の西村和男特命教授と同志社大学の八木匡教授らは、日本人の子育ての方法が子どもにどのような影響を与えるかについての調査から、子育てのタイプを6つに分類しました。
それは、支援型、厳格型、迎合型、平均型、放任型、虐待型です。
また分析の結果、この6タイプのうち「支援型」の子どもは、高学歴、高所得で、早死にすることも少ないということを発見したそうです。