えんそく(撮影・NORI)

10月20日、東京・TSUTAYA O-EASTにて「夢遊病者の国へ~14才になるえんそく~」が開催された。

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  • えんそく(撮影・NORI)
  • えんそく(撮影・NORI)
  • 茶番に興じるクラオカ・ミド・SIN (撮影・NORI)
  • ぶう(Vo)(撮影・NORI)
  • ぶう(Vo)(撮影・NORI)

ウレぴあ総研でも定期的に動向を追っていることでおなじみの(最近減っててごめんね!)、えんそくちゃんの3度目になるO-EASTでのワンマン。そしてSIN(Dr)の休養を理由に、この日をもってしばらくの間ライブ活動を休止することが予め告知されていたこともあり、会場には多くのファンが足を運んでいた。

開演時刻を過ぎた頃、『アイツが町に帰ってきた〜The boy is come back to town〜』が流れる中、SINは口裂け女、ミド(Ba)は人面魚、クラオカユウスケ(Gt)は宇宙人、Joe(Gt)は超能力女子高生、ぶう(Vo)はアンゴルモアの大王にふんした衣装で登場。

ぶう(Vo)(撮影・NORI)

これらの共通点は皆、「あの頃」に置き忘れた存在だ。すっかり世紀末も終わり、元号すら変わった現代になっても、えんそくはずっとずっと「世紀末の思春期」をやり続けているわけだ。浮き沈みの激しいシーンの中、しぶとく14年やり続け、年季の入った厨二病を今日も見せてくれるのだろう。

「14周年ありがとう! いっぱい来てくれてありがとう! 今日は皆さん僕らと一緒にガキに戻って楽しんでもらうぜ〜〜! さぁガキの頃出来なかったやり残したこと全部やろうぜぇ!」と、ぶうが絶叫する。

1曲目の『放課後毒電波クラブ』へ。パンクロックチューン『ブルーハーツ』、鬱屈したフラストレーションを爆発させるような『14才(フォーティーン 新約Ver.)』と、序盤から思春期ソング詰め合わせといえる怒涛の展開だ。メンバーもステージを縦横無尽に駆け回る。前回の O-EASTと比較しても、「広いステージ」への経験値が感じられ、14年の重みは伊達じゃないと痛感するのであった。

クラオカユウスケ(Gt) (撮影・NORI)

開口一番「偉大なる北島の言葉を借りると、“チョー気持ちいい!”」と、ご満悦のぶう。今日は14周年であると同時に、活休ワンマンである事に触れ、「今日は“ニワカ”が来てるんじゃないのか?」と挙手を求めるも、フロアから挙がる手はまばら。「たいしていない! それがえんそくの現状だよ! とにかく濃いんだ、煮詰まってる。もう“どホーム”だよ!」と嬉しそう。

観客に対して「気持ち悪い」を連発し、「だって俺たちはアイドルでもなければ前髪の長いロックバンドでもない! そういうのが好きでも良い、でもここはヴィジュアル系の“現場”だぞ、郷に入れば郷に従え! バンギャル・バンギャル男なら“キチガイ”になってしまうしかないだろ! “気持ち悪い”と言われてナンボだろ!」と煽るぶう。

なおこのライブはDVDになるそうで、(※この記事の最後に告知もあります)「歓声」をわざわざ観客に求める一幕も。