話題作が相次いだ2019年の洋画界。2020年もさまざまな話題にあふれた作品がラインナップされている。
ここでは映画祭でも高い評価を受けた“賞レースを席巻する5本”、昨今の一大ジャンル“音楽を聴かせて魅せる5本”、そのタイトルがすでに伝説の“伝説の1作となる5本”、アニメから実写まで“ディズニー発の5本”、女性たちの苦悩と葛藤、力強さを描く“闘うヒロインの5本”を紹介。
あなたのお気に入りの1作となりそうなのは?
賞レースを席巻する5本
『パラサイト 半地下の家族』1月10日(金)公開
半地下に暮らす一家全員失業中の家族が、豪邸に暮らす家族のもとに入り込んでいき……。
『母なる証明』のポン・ジュノ監督が、『殺人の記憶』『グエムル 漢江の怪物』などでもタッグを組んだソン・ガンホを主演に迎えて描く悲喜劇。
格差社会の問題を感じさせつつ、笑いとスリルに満ちた1作となっている。第72回カンヌ国際映画祭において韓国映画初となるパルムドールを受賞。
第77回ゴールデングローブ賞でも3部門にノミネートされた。
『オリ・マキの人生で最も幸せな日』1月17日(金)公開
第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞したフィンランドのラブストーリー。
1962年、タイトル戦を前に周囲の期待と緊張が高まる中、ひそかに恋を育んでいたボクサー、オリ・マキが採った選択とは!? 実話を基にした物語で、監督は本作が長編デビュー作なるユホ・クオスマネン。
60年代の空気感を再現するべく全編モノクロ16ミリフィルムで撮影されていて、瑞々しい青春と恋、フィンランドの風景が切り取られている。
『ジョジョ・ラビット』1月17日(金)公開
第2次世界大戦下のドイツ、ヒトラーユーゲントに入団した10歳のジョジョが架空の友人であるヒトラー(演じるはメガホンを執ったタイカ・ワイティティ監督)に助けられながら日々を過ごしていく姿がユーモラスに描かれる。
第44回トロント国際映画祭で最高賞に当たる観客賞を受賞。
第77回ゴールデングローブ賞で作品賞のほか、ジョジョを演じるローマン・グリフィン・デイヴィスが映画初出演にして主演男優賞にノミネートされている。
『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』1月31日(金)公開
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のライアン・ジョンソン監督がファンを公言するアガサ・クリスティー監督に捧げてオリジナル脚本で描いた、密室殺人ミステリー。
第77回ゴールデン・グローブ賞において、作品賞、名探偵を演じるダニエル・クレイグが主演男優賞、被害者である推理作家に尽くす看護師役のアナ・デ・アルマスが主演女優賞にノミネート。
ほか、被害者一族の異端児にクリス・エヴァンスと、豪華スターが集結した。
『1917 命をかけた伝令』2月14日(金)公開
第77回ゴールデングローブ賞で監督賞、作品賞、作曲賞にノミネート。
『アメリカン・ビューティー』のサム・メンデス監督が第1次世界大戦を題材に、戦地に赴いた若きイギリス兵2人の使命を帯びた1日を順撮り・長回しによる1ショットの撮影手法で描き出す。
『マローボーン家の掟』などのジョージ・マッケイ、『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズのディーン=チャールズ・チャップマンのほか、ベネディクト・カンバーバッチらが出演。