2.部分的に承認してあげる
下木「そして、できているところのみで結構ですので、部分的にでも承認をしてあげることがコツ。
『（キッチン掃除の後で）シンク、キレイになったね！』
『もう洗濯物干したの？早いね！』
“どんなことをしたら、どのように認められるのか”を夫にしっかり植えつけてあげてください。これは夫が普段、仕事でしているのと同じ考え方なので、とても伝わりやすいのです。
店長は初めからアルバイトに完璧を求めはしません。挫折して早々と辞められたら困るので。それと同じと考えてください。
だからこそ、部分的にしっかりと認めてあげる。あなたの承認が、夫のやる気を引き出します。これが継続のコツでもあります。その後に、次のレベルへと向かわせればいいのです」
妻の「家事についてのイライラ」は浮気の原因になることも！
実は、妻が夫の家事についてイライラすることは、夫婦関係悪化や浮気の原因にもつながるといいます。
下木「そもそも夫がなぜ結婚したのかといえば、妻を幸せにしたいから。妻が喜んでくれることが、夫の幸せなのです。これは本当です。そうでなければ男性の場合、他の女性に手が出せなくなる『結婚』という制度を活用するメリットがありません。
とはいえ、残念ながら、多くの男性は具体的にどうすれば妻を幸せにできるのかを考えることなく結婚してしまいます。結婚すれば幸せになれると思っているんです。
そして多くの夫は、『仕事をがんばることが家族を支えることだ』という思い込みを持つようになります。やり慣れていて、得意なことで自分の実力を発揮したいのは誰でも同じです。
ところが、仕事を頑張ることに対して評価ももらえず、家事をしてくれないとイライラされてしまったら、夫は、『妻は自分のことを愛しているのか』がよく分からなくなってしまうのです。浮気の原因の根幹もここにあります」
夫の目線で喜びを一緒に味わおう
最後に、夫に家事を頼んだ後に、結果はどうであれ、夫に家事を続けてもらうためのコツを教えていただきました。
下木「例えば夫に部屋の掃除をさせることは、『家をきれいにすることを重要視していない人間に、きれいにしてもらう』という、ものすごい高難度のミッションです。
もしそれが実現できたら、妻であるあなたはとんでもなくすごいことをやり遂げたのです。バイトが店長になるくらいの進化です。
そのとき、きっと夫は頼れるパートナーになっていますね。その喜びを一緒に味わう気持ちがあれば、夫に家事をさせるミッションはきっと成功するでしょう！」
「夫の気持ちか分からない」「どう家事を頼めばいいか分からない」「夫に家事をやらせてもいいことはない」と悩んでいた方は、大きなヒントになりそうです。ぜひ取り入れてみてください。
【取材協力】下木 修一郎さん
夫の気持ちを知る男性夫婦カウンセラー。3500人を超える夫との関係に苦しむ妻たちの悩みを聞き解決へと導く。女性必見の『動画でわかる夫のホンネ』も公開中。
