4.そのとき、何を食べたいかを聞く

青木「作るとき、彼氏に何を食べたいか聞くのも、おいしいと思ってもらえるポイントです。その日の体調や気分、昨日何を食べたのかによって、その日に『おいしい』と感じる料理は変わります。

飲み会続きの毎日の中で脂っこい唐揚げを作ったとしても食が進みにくいでしょう。唐揚げは、しばらく揚げ物を食べていなくて、ガッツリしたものが食べたいというタイミングで作るとピタッとハマります」

5.レシピ通りに作っても、味見はしっかりする

青木「レシピ通りに作ったとしても、使っている調味料のメーカーや、ガス火なのかIHなのかなどによって、味はまったく変わります。

レシピ通りに作れば安心というわけではなく、レシピはあくまでも目安。味見はしっかりした上で、おいしいと思ったものを出してあげましょう」

「愛されめし」ってどんなもの?

紹介してもらった5つのポイントを知ると、なんだか安心したという人も多いのでは? 青木さんは「愛されめし」を提唱し、多数のカップルや夫婦などをサポートしています。

愛されめしとは、パートナーに愛され、大切にされる人生が開ける料理のこと。普通の料理でもなく、高価な食材を使ったシェフが作るようなレベルの料理でもありません。愛されめしを作るために、料理のスキルは必要なし。食材も冷蔵庫の中のものだけで作れちゃうんです。

青木さんは、愛されめしについて、こんな風に話してくれました。

青木「料理は目的によって、作り方、食材、盛り付け方などすべてが変わってきます

例えばダイエット料理なら、揚げる代わりに焼いて作るなどします。

愛されめしでは、料理は作る人と食べる人との『コミュニケーション』と考えています。ただ食べられるものを作るのではなく、食事を通して人とのコミュニケーションや、自分の身体や感情とコミュニケーションを取り、心身ともに健康な生活を送るために必要なものです」

愛されめしは、コミュニケーションの一つ。そう考えると、なんだか気が楽になりませんか?

それでも、彼氏から「ごはん作って」と言われるとプレッシャーを感じるのは避けられないもの。最後に青木さんに、料理に自信のない女性へのアドバイスをいただきました。

青木「まずは自分が楽しむことが大切です。楽しければ料理に触れる回数も増え、頑張ったり、無理したりしなくても上達していきます。

ただ何回もひたすら作れば上達するだろうという根性論では時間がかかりますし、『忙しいから』と料理を作ることを後回しにしてしまいます。まずは、自分が料理をしていて、楽しいと思えることを見つけてみてください。

食材を切ること、盛り付けること、または、どんな顔で食べてくれるかを想像することなど、何でもOK。ぜひ楽しみ方を知ってくださいね」

次に、彼氏から「ごはん作って」と言われたときには、きっと自信を持って料理に取り組めるはず! ぜひコツを実践して、愛されめしが得意になっちゃいましょう!

【取材協力】青木 ユミさん
株式会社Cooking salon dish(クッキングサロンディッシュ) 代表取締役
元専門学校講師。味覚、心理、コミュニケーションの観点から料理を学び、作る「愛されめし講座」には、全国から受講者が集まる、ドラマや映画の作成協力や、フードコーディネーターとしても活躍している。