普段、何気なく使っている野菜ですが、実は冷凍すると栄養が変化したり、美味しくなったりすることがあるのをご存知ですか?
普段、子どもが食べたがらない野菜も、冷凍調理すると美味しくなって、子どももパクパク食べるようになるかもしれません。
今回は、冷凍するのがおすすめの食材の中から、子どもに食べさせたい食材と子ども向け調理術を、栄養指導をはじめ保育園給食の献立作成や食育活動なども行う管理栄養士のながいかよさんに伺いました。
子どもにもぴったり!冷凍がおすすめの野菜5選
ながいさんは現在、白物家電メーカー、ハイアールの特設ページで、冷凍に関する豆知識と冷凍に適した食材を使ったレシピを監修しています。
そんなながいさんに、今回は特別にママ向けに、子育て中の食卓にぴったりで、冷凍するのがおすすめの野菜を5つ教えていただきました。
ながいかよさん(以下、ながい)「野菜は、スーパーで買ってきたものをなるべく早く、新鮮なうちに食べたほうがいいと思っていませんか?
実は、冷凍庫に保存しておいたほうが、より多くの栄養を摂取できたり、美味しく食べたりすることができるのです。料理の手間を省き、時短にもつながりますよ」
1.小松菜
ながい「小松菜の旬は12月~2月で、この時期の小松菜は甘みを感じられますが、旬以外のときに買うと『シュウ酸』が多くなり、えぐみを感じてしまうこともあります。美味しく食べるために、ぜひ旬の時期に買って冷凍しておきましょう。
子どもに不足しがちなカルシウムも多く含まれています。含まれる量は、1束200g当たり、カルシウムは約340mgです」
2.エノキタケ
ながい「きのこ類は加熱をすることで、うまみ成分である『グアニル酸』が増えるため、加熱することで美味しくなるのですが、生の状態で加熱するよりも、一度冷凍してから加熱をしたほうが、さらにグアニル酸が増えることが報告されています。
中でもエノキタケはきのこ類の中でもグアニル酸の多い食材の一つ。生のまま加熱するよりも、冷凍してから加熱をしたほうが、約3倍グアニル酸が増えることが分かっています」
3.さつまいも
ながい「甘みがあって、食物繊維も豊富なさつまいもは、子どもたちに食べてもらいたい食材の一つ。
1本使いきれないからあまり使わない、という方もいるのでは?
余ったら、食べやすい大きさに切って冷凍しておきましょう。生のまま冷凍できます。冷凍保存は、冷蔵保存よりもビタミンCの損失を防ぐことができます」
4.枝豆
ながい「枝豆はママにとっても嬉しい食材。妊娠期、授乳期に積極的に摂りたい『葉酸』が豊富です。まさに食べる天然サプリ。
スーパーにも出回る旬の夏に購入し、冷凍保存しておきましょう。葉酸は水に溶ける性質があるため、ゆでると流出してしまいますので、食べるときは水を使わず蒸し焼きにするのがおすすめです」
5.ピーマン
ながい「子どもが苦手な食材ナンバー1に挙がることの多いピーマン。
この苦味は冷凍することで抑えることができます。さらに電子レンジ加熱でも苦味が抜け、甘くなりますので、『冷凍→電子レンジ加熱』でピーマン嫌いを克服することができるかもしれません。
切る、冷凍袋に入れる、耐熱容器に並べて電子レンジにかけるなど、調理工程を子どもにお手伝いしてもらうと『自分で作った』という意識が生まれ、きらいなピーマンもパクっと食べられるかも」