怜:「GIRL」もカップリング曲の「PLAY」も、Kenさんに歌のディレクションもやってもらったよ。
メロディが変わるとかじゃないんだけど、根本的な部分を自身が思うより、より深く見つめなおしていって。レコーディング、LIVE期間、それぞれの時間の中で、自分の持つものを一つずつ開いてもらえた気がします。
BAROQUEって一時MCしない時期もあったぐらいなんだけど、「なんでそのキャラクターを出していかないの?」って言ってくれたり。
――……この言い方であってるのかは少し不安なのですが、お二人とも“丸く”なりましたよね? Kenさんと言えど、外部のプロデューサーと仕事をしてみるっていうのも昔は考えられないことではなかったでしょうか?
圭:もともとの人間性は、前からこんな感じだったんだよ(笑)。そんなに変わってないんだけど、ただ昔はやっぱり外に対してはバリア貼ってたかも。良くも悪くも大人は怖いと思ってた(笑)。
怜:そうそう。
圭:余裕というか、ゆとりができたかもしれないね。今は超余裕です(笑)。
――「GIRL」のアートワークやMVはその“超余裕”がないと作れなかったモノではないでしょうか?
ピンク色のキュートな部屋の中でお二人が猫耳をつけたり、可愛らしいグッズを使ってはしゃいだり、ファンの間に衝撃が走ったということで(笑)。
圭:そうそう、本当にそう思うよ!(笑) BAROQUEは最初、アイドル視されてた部分もあったんだよね。それがコンプレックスな時もあった。俺たちの実力も伴ってなかったし、「見た目だけじゃん! ルックスだけじゃん!」って言われて悔しかった。
「音楽で認められたい!」って反発するあまりに顔を出さなくなったり、なんていうか“ウケる”ような写真は使わなかったり。でもそれって実力に自信がなかったからなんだよね。
今は一見チャラついて見えるような面白いことをしても、確立された音楽がしっかりとあるから大丈夫って思える。
――あのアートワークやMVは2人でお考えになったんですか?
圭:そう。でも俺がアイデアを出す役割かな。
怜:Kenさんも完成したものを見て「思い切ったねー!」って(笑)。
圭:「GIRL」は“女性を少女にしたい”っていうのがテーマでさ。3歳の女の子でも80歳のおばあちゃんでも、共通の乙女心みたいなモノがある気がしていて、それを引き出したかったんだよね。
変な言い方だけど、女の人を心の底から口説くみたいな気持ちで作った。ある意味、全部の女性に向けたラヴソングかもしれない。だから、ピンクだったり、女の子らしいものだったりを使って……、そういうのが嫌いな女の子もなかにはいるだろうけど(笑)。そしたらあんなに感じになっちゃった(笑)。
――MVでは、マシュマロ食べさせあったり、シャボン玉をふいたり、可愛らしいお二人にかなり胸キュンだったのですが、どちらかが演技指導されたのでしょうか?
圭:用意したアイテムをどう使ったら良いとか、演技の方向性の指導は立ち会ってたスタイリストの女の子にしてもらったよ。
怜:笑わせるようなMVにしようとしてたんだよね。
圭:そうそう、でもスタイリストの女性の指導で胸キュン寄りにね(笑)。「そんなんじゃダメ! カッコつけちゃダメだよ!」って。