2:競争心がない子は、毎日できる習慣を目標にする

協調性が高く、周りとうまくやっていくことができる反面、競争心が薄く、目標達成への意欲が感じられないというのは調停者タイプの子。

親が「こうしたらいいんじゃない?」と先回りして提案してしまうと、「じゃあそれで」と流され、後にトラブルになることも。せかさず、子どもが興味を持っていることについてよく話を聞くことがポイントだそう。

また、このタイプの子どもは、親が難しい目標に挑ませようと張り切っても空回りし、親子の関係が悪化する恐れがあります。

受験の際も最初から難しい学校に合格することを目標にするのではなく、「学校から帰ったら、すぐに学習机に向かう習慣を身につける」など、行動を習慣にするような目標を設定するとよいそうです。

塾に通う場合も「休まず通うことができている」ということを認めてあげると、子ども自身が「自分にもできる」という感覚になり、結果として受験に成功できるでしょう。

3:上昇志向のある子は、褒めて伸ばす

競争心が強く、上昇志向のある子は達成者タイプ。このタイプの子は褒めて伸ばすが基本で、今やっていることが、いかに挑戦しがいのあることなのかを伝えると気持ちが高まります。

例えば親が「漢字って難しいね」などと言い、漢字を子どもに調べてもらうとします。それができたら、「そんな難しい漢字もかけるんだね!すごいね!」と伝えると、子どもはさらに漢字の勉強を頑張ろうという気持ちになります。

逆に「漢字くらい誰でも書ける」というニュアンスの言葉は、このタイプの子どもが勉強しなくなる一番の原因になるので気をつけましょう。

また、このタイプの子どもは自分で大きな目標を立てることができます。そのため親は、その目標を細分化し、小さなステップを提示してあげるとよいそうです。

今回は3つのタイプをご紹介しましたが、本書では90問の質問の結果によって、9つのタイプに診断されます。それぞれのタイプの生徒のエピソードも掲載されているので、接し方によって子どもが伸びていく様子がリアルにわかります。

「子どものやる気がない!」と悩んでいた人ほど、タイプに合った声がけをすることで効果が実感できるはず。

ビリギャルのような奇跡は我が子にも起こせるのです!

ちなみにいま、9タイプ判定をスマホやパソコンで試せる簡易版アプリが公開されています。子どものタイプが気になるかたは、ぜひ試してみてください。

ライター。音楽系の出版社で6年間勤務した後、かねてからの目標であったアメリカでの短期留学を果たし、現地でフリーペーパー制作のボランティアを行う。帰国後は、実用書を扱う出版社にて女性エッセイや心理本などの編集を担当。その後、ライターとしての活動を始める。北欧のヴィンテージ食器が好き。