時間にとらわれず、通勤の必要もない在宅ワーク。
フリーランスにとどまらず、一般企業でも従業員それぞれの都合に合った新しい働き方として、導入する動きが広がりを見せています。とくに小さい子どものいるママには、うれしい制度ですよね。
でも、自宅というもっともリラックスできる空間は、テレビにネット、お菓子など、さまざまな誘惑が多いことも事実。また、子どもが小さければ小さいほど、子育てと仕事の両立も悩みの種ですね。
オフィスにいるのと同様に職務をまっとうするには、時間を無駄なく有効に使う自己管理能力が欠かせません。
そこで、15年の在宅ワークキャリアの体験記『幸せの輪をつくる』の著者で、女性の在宅就労支援をする株式会社はっぴぃりんく代表の藤原章江さんに、在宅ワークの極意を伺いました。
1:すべての予定を“見える化”する
自宅にいながらにして職場と同じ成果を上げるには、綿密なスケジュール管理が重要です。
「確実に仕事を進めるために、仕事だけでなく自分のすべての予定を“見える化”すること。時間単位で書き込めるスケジュール表に、予定を記入するのです。子どもの習いごとの送迎、幼稚園の行事など、避けられないこともありますよね。
まとまった時間がとれない日は、30分の空きならこれをする、2時間の空きにはこれをする、と仕事内容を割り振ります」と藤原さんは勧めます。
こうすることで仕事の進捗が予測しやすくなり、集中力も高まるのです。「そのために、自分の能力を客観視することも大事です。30分でできること、2時間でできることを見極めるのです」
2:締切を前倒ししてリスク管理する
フリーランス、会社員にかかわらず、在宅ワークの多くには提出期限があります。締切を守るのは、基本中の基本。
「取引先や職場などの信頼を裏切らないためにも、実際の締切より最低1日は前倒しして作業するのが鉄則です」と藤原さん。
「というのは、子育てママの場合、常に“子どもが体調を崩すこと”を念頭に入れておかなければいけません」
朝、元気だった子どもが、夕方発熱、翌日通院というのはよくあること。そんなときのためにも、丸1日つぶれても支障がないように作業しておくのです。
また、作業でミスをしたときも時間に余裕があれば、リカバリーが可能。不測の事態を計算に入れるというリスク管理の意識が、仕事に緊張感を与えてくれるのです。