いま子どもを取り巻く環境は変わっている
キングズ・カレッジ・ロンドンの研究チームが以前行った研究では、1960年代の小児期にいじめられた経験がある人は、後の人生で心血管疾患のリスクが高くなり、45歳までに肥満になる割合が高かったことが報告されています。
しかしながら、この長期的影響が、人生の早期において引き起こされたものなのかは不明でした。そこで研究者たちは、今回の研究で、現代的ないじめ事情が、同じように体重に影響するのかを調べようとしたのです。
1960年代と比べると、子どもが成長する環境が大きく変わっています。
いまの子ども達は、座りがちな生活を送り、ジャンクフードなどを食べる機会が多くあります。またスマホやパソコンを利用したネットいじめなど、昔は存在しなかった形のいじめも存在します。
今回の研究による発見は、いじめ防止のきっかけになるだけではありません。いじめを経験した子どもを肥満にしないために周りが支える重要性についても示しているのです。
たとえば運動習慣や健康的な食事にするなど、なるべく早い時期から始めるべきだと研究者たちはアドバイスしています。
*
いじめは決して許される行為ではありませんが、残念ながらどこででも起こり得ること。大人の世界にだって、いじめは存在します。
親は、子どもが楽しく学校生活を送ることを願うもの。
しかし万が一、我が子がいじめに遭ったとき、子どもの精神面はもちろんのこと、子どもの健康面のサポートも必要になるでしょう。親として、子どもに何ができるかを考えていきたいですね。
<参考記事>
※Global News
関連記事