想起力・思考力を養う機会を邪魔している母親

「母親が大きなことから小さなことまで、息子の面倒を手厚く見ている風景はもはや珍しくなく、いうことややることの一つひとつまで息子はコントロールされているのではないか……そう感じずにいられません」

出典新男の子を伸ばす母親は、ここが違う!

と同書で明かしています。

以前なら、母親が子ども過干渉をしている際には、お子さんの方に怪訝な目つきや警戒感があり、ささやかな抵抗感がありました。

しかし、最近では、「ママ、僕はこういう態度でいいんだよね?こういうふうにいえばいいんだよね」という目配せに変わってきたそうです。

今後、変わる大学受験。

これまでのように、知識・技能を習得することを重視していた教育では、グローバル化・IT化が進むこれからの時代では戦えないため、社会が必要とする「思いつく能力」や「問題に対処するためのたくさんの引き出し」をもった人材を育成するために抜本的に改革が行われます。

これまでの詰め込み式ではなく、想起力や思考力、問題解決力を身につける必要があるのです。

松永さんは、「想起力と思考力を育むのは、自分から『やろう』と判断した後に得られる体験から以外にはありません」と語ります。

そういう意味では母親の過干渉は、これらの機会の損失になっていると言えるのです。

主体性をもった子どもに育てるには、様々な方法があるかと思います。その中でも同書で紹介されているポイントをいくつかご紹介します。

基本的には家の中でゲームをさせるのではなく、外に出て友達と自由に遊ばせることが大切とされています。確かに、自分たちで遊びを考え、役割を考え、主体性をもって遊ぶことが、男の子を育てるのです。