また、LDの人には混同しやすい文字があります。

  • あ↔お
  • か↔や
  • さ↔き
  • た↔に
  • ほ↔は
  • い↔こ
  • く↔へ
  • し↔つ
  • ね↔ぬ
  • わ↔れ

「ねことうしといぬのなかで、いちばんおおきいどうぶつはなあに」という問題。

上記のように見えてしまうので『こねとうつとぬいのなやで、こちぼんああさこどうぶしほなおた』と読んでしまいます。

特別扱いされないで困る子ども

足が不自由な人が車椅子を使うこと、視覚障害の人が白杖を使って歩くことや点字を使って文章を読むことに対して、世間は「あんなものを使っておかしい!」などと非難はしません。

学校の先生は近視の生徒に「眼鏡をかけないで黒板の文字を写しなさい」と無理強いしません。クラスメートも「あんな道具を使ってずるい」などと言いません。

ところが、学習障害児に対してはまだまだ知られていないため「どうして読めないんだ。書けないんだ。努力が足りない。怠けている!」と責めます。

このような障害がある子に対して、定型発達児と同じ学習方法で一斉指導する学校生活の中では、子どもは当然、困難を強いられます。

障害者差別解消法で差別が禁止され、合理的配慮が公的機関では義務化、民間機関では努力義務が課されましたが、まだまだ十分だとは言い切れません。

この点で日本はとても遅れていると言われています。

学習障害児への対処法

次のような支援をすることで生活しやすくなります。

文字が読みやすくなるように工夫する

・文字を大きくする。

・フォントを変える。

・複数行にまたがる文章を読むときは、物差しなどを両側に置いて左右の文章を隠し、読んでいる文章だけが見えるようにする。

・プリント一枚に載せる問題数を少なくする。

・文章がまとまって読みにくい場合は、句読点外に小さな横線やスラッシュをつけて区切りをわかりやすくする。

音声化する

文章を目で見て読むことは難しいですが、耳で聞き取ることは普通に出来ます。

担任が教科書を読んでやるのもいいですし、特定非営利活動EDGE 「音声教材BEAM」のサイトでは、国語の教科書の一部を音声化したものが無償で提供されています。

文字を書き写す負担を少なくする。

タブレットの写真機能を使って黒板の文字を写真に撮り、ノート代わりにする。

録画、録音して先生の指導を復習の材料にする。