赤ちゃんが生まれて少し落ち着いた頃、知人や友人、会社関係の方などから「生まれました」の通知が届くはず。そんなとき、お祝いの気持ちを伝えるために、出産祝いを贈りたいものですよね。

そこで今回は、出産祝いのマナーをヒロコマナーグループのマナーコンサルタント・川道映里さんの解説、マナーコンサルタントの西出ひろ子さん監修のもと、教えていただきました。

あまり知られていない、素朴な疑問もお聞きしたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

出産祝いは、いつ贈るの?

出産祝いは、「赤ちゃんが生まれた」という知らせが届いたら、いつまでに贈ればいいのでしょうか?

川道映里さん(以下、川道)「できれば、出産後のママが落ち着く時期が良いでしょう。贈る時期は、出産後1週間~1ヶ月以内といわれています。

退院後、2~3週間後頃に自宅に持参するか、自宅に配送するのが一般的です。

また、生後1ヶ月後にするお宮参りの頃に、出産された方が出産祝いのお返しをすることが多いので、それまでに贈るようにすると良いでしょう。

お祝いの時期を逃してしまった場合も、ひと言、お詫びの言葉を添えて贈れば問題ありません。

贈る時期にとらわれすぎず、心からのお祝いの気持ちを贈りましょう。

訪問する場合は、必ず事前に本人か家族に状況を確認して、了承を得てから伺うのがマナーです。子ども連れで行かなければならない場合も、事前に伺いましょう。

訪問する時間帯は、可能な限り相手に合わせ、長居するのは控えます。

もし訪れるのがむずかしい場合は、お祝いの手紙やカードを品物と一緒に贈り、気持ちを伝えましょう」

現金を贈る場合はどのくらいの額が妥当?

出産祝いには、現金や商品券を贈ることもあるようです。川道さんに金額相場や包み方を教えていただきました。

金額相場

川道「出産祝いの金額相場は、親族の方だと1万~5万円、友人や知人の方だと3,000円~1万円ほどといわれています。これをベースに、お相手との関係性を考慮して、決めましょう」

祝儀袋

川道「祝儀袋は、のしつき、水引は紅白蝶結び、表書きは『御祝』『御出産御祝』などが一般的です。

さらに、中袋の表面に『ご出産おめでとうございます』とひと言メッセージを書くとお祝いの気持ちを伝えられます。

また、中袋裏面には、金額、郵便番号、住所、氏名、そして『ありがとうございます』と添えると、相手へのねぎらいやご祝儀袋を開封くださっていることなどに対する感謝を表すことができます。

品物を贈るときは、カードや手紙、もしくは送り状を添えて配送すると、お祝いの気持ちが伝わります。

現金書留で送る場合は、現金書留用の袋に、祝儀袋とメッセージカードを同封しお送りすると丁寧ですね」

ものを贈る場合は、何を贈ればいい?

出産祝いといえば、現金や商品券のほかに、品物を贈るケースもあります。その場合、何を贈るのがいいのでしょうか?

川道「出産祝いで品物を贈る場合、相手との間柄を考慮して、希望を訊けるのであれば伺うのがベストです。

また、生まれた直後のベビー服やベビー用品などは、出産前にそろえていることもありますので、6ヶ月から1年後くらいに着られるもの、使えるものを選ぶといいといわれます。

その他、赤ちゃんの名前入りアルバムや、絵本のほか、最近では、出産をがんばったママをいたわる気持ちを込めて、女性らしい小物や化粧品、癒しグッズなどを贈ることもあるようです。

また、出産を経験しているママさんが実際に使って役に立ったものを贈ると、相手にも喜ばれますね。

ベビーベッドやベビー布団、ベビーカーなど高額なものは、祖父母から贈られることも多いので避けたほうがいいでしょう。」