画像はyukkyさんのTwitterより

ワールドツアー、日本武道館ライブ、ゲーム、フィギュアなど幅広く展開され、いまや日本のサブカルチャーを語るに欠かせない存在となっている歌声合成ソフト「VOCALOID 初音ミク」が、今年10周年を迎えます。

この10年の間に多くの出会いや別れ、発展や衰退があり、人それぞれに紆余曲折を経て現在に至るわけですが、そんな中で「初音ミク」がきっかけとなり“良縁”に恵まれた2人のボカロファンが10周年を迎えるメモリアルイヤーにめでたく入籍。お祝いのパーティーが1月末に実施され、ボカロ界隈でちょっとした話題になっています。

結婚したのはイベントプロデューサーでボカロPでもあるyukkyさん(新郎)と、パン屋の店主・コトリ(新妻)さん。

パーティーでは透明なスクリーンに映し出された「初音ミク」を前に愛を誓う「ミク前式」が行われ、集まった知人・友人(主にボカロ廃)たちから祝福を受けました。

この「ミク前式」は新郎・yukkyさんの発案。話を聞いてみると「初音ミク」の存在がきっかけとなって今の関係があると振り返りつつ、「今までもミクさんのファン同士が結婚したというのは聞いたことがありますが、ミクさんの前で誓いを立てたのはこれが世界初になるはず」「これがやりたいがために結婚(式)をしたと言っても過言ではない」と語ってくれました。

ボーカロイドという共通の“好き”から始まり、ついには夫婦というゴールへとたどり着いた2人。このパーティーに参加した人たちからは「末永ーくお幸せに!」とお祝いの言葉が寄せられています。

パーティー会場では、コトリさんのパン屋の隠れた名物としてネット上で話題になったこともある「縞パン(縞々パンツ型パン)」を意識してか、それとも新郎・yukkyさんが大好き(?)な縞パン(パンツ)を意識してなのか、青と白の縞々ケーキも登場。

ケーキ入刀からファーストバイトなど、結婚パーティーの定番となっている催しのほか、透過スクリーンを使ったライブやDJ、ダンスパフォーマンスなど、ボカロファンによるパーティーならではの企画も行われ、さながらフェスのように盛り上がったようです。

パーティー会場ではファン同士の交流も活発に行われ、それぞれが持ち寄ったコンテンツの体験コーナーが用意されたり、ボカロイベントの恒例となっている祭壇(フィギュアやドール、グッズを並べる場所)もしっかりと出来上がっていたそうです。

結婚式、パーティーの後、ふたりは正式に婚姻届を提出。

もちろん、使われたのは「初音ミク」とコラボした特製婚姻届(婚姻届製作所)。ぬかりなく、トコトンまでみくっみくしています。

コトリさんのパン屋は、店内でポリッドスクリーンやキーボードなどの機材を使ったミニライブが開催されたり、ボカロファンが集まって「おでん会」が行われるなど、ファン同士の交流の場としても愛されています。

そんな温かいコミュニティを作り上げてきた2人だからこそ、今回のパーティーも集まった約200人の参加者たちと大いに盛り上がる、らしさ溢れるものになったのでしょう。yukkyさん、コトリさん…末永くお幸せに!

フィギュアとアニメが大好きなオタク系ライター。「ねとらぼ」や「INSIDE」など、ウェブメディアを中心に活動中。好きなキャラは「初音ミク」。夢はコミケにサークル参加すること。