NOCTURNAL BLOODLUST
幕が開くとメンバーがすでに勢揃い。尋(Vo)が開口一番に「やれるか?」と始まったのは『V.I.P』。
アグレッシヴに動き回るMasa(B)、各々がお立ち台に立ち弾き倒すCazqui(G)、Daichi(G)に観客も拳を掲げて応戦する。そして1曲目からフロア後方ではサークルモッシュも発生しフロアの音頭もヒートアップしていく。
「遠慮すんな! ライブハウスに来たんだろ! 暴れまくってバカになれ!」と『銃創』へなだれ込み、「上手も下手も2階も揺らしていこうな!」と『DEAD END』へ。
MCでは「どうも、NOCTURNAL BLOODLUSTです。カロリーの消費量が激しいと言われるバンド、略してノクブラです」と尋。
DEZERTとはバンドの経歴が彼らと同じくらいだという。「キャリアの浅い僕らにとって、こうやってイベント主催に立って先輩も呼ぶことは、誇らしいことだと思います」と語る尋。
そして「せっかく来たんだったらちゃんとシェイプアップして帰れ!」と凶悪なラウドナンバー『EXCEED』が始まり、フロアはカオス状態。序盤以上の数のサークルが発生し、尋も「行け、走れ!」と煽り、さながら大運動会の様相だ。
壮大な『the strength I need』で、勢い一辺倒のバンドでないことを見せつける。こういった曲だとリズム隊の強靭さがさらに際立つように思え、Cazquiによる哀愁のギターソロをフロアに響かせる。
「俺について来い! Let’s Sing Along!」と尋と観客の掛け合いを交えながら始まった『I-V-III』、ラストスパートといわんばかりに『Trigger』、そして「暴れ足りねえ! もっと噛み付いてこい! ラストいけんのか! かかってこい!」と『Malice against』て締めくくり、観客を圧倒した。
最後まで貪欲な姿勢を崩さないNOCTURNAL BLOODLUSTであった。
セットリスト
1.V.I.P
2.銃創
3.DEAD END
4.EXCEED
5.I-V-III
6.Trigger
7.Malice against
LM.C
バンドセットに加えて中央にトランポリンが鎮座している。次はLM.Cだ。
SE『Be STRONG, Be POP.』の流れる中「This Is The “FACT”」のタオルを掲げmaya(Vo)、続いてAiji(G)が登場。
「ここからLM.C、45分間やらせていただきます!」と宣言するmaya。オリエンタルな雰囲気のあるイントロが流れ、野性的なリズムが響く『The BUDDHA』からスタート。
「『チャライのでてきた』って思ってません? LM.Cです」と、maya。会場のスタジオコーストがクラブとして使用されるとに触れて「おしゃれな会場だから、お高く止まってるんじゃないの? おれたち所詮ヴィジュアル系だろ! こんだけヴィジュアル系がいたら高田馬場AREAだろ? やれるかヴィジュアル系!」
ある種諧謔的ともいえる煽り方で『OH MY JULIET.』へ繋げていく。
そして「なんにも考えなくていいから、こっから『フッフー』と言うだけの3分間です!」
とmayaのいうとおりに(?)、『@FUNNY PHANTOM@』では「フッフー」の声とともにフロアが揺れる。華のあるAijiのギターソロがフロアのテンションを更に高めてくれる。
ありがちなイベントのトークと前置きし「LM.C観るのも初めての人もいますよね、どんなイメージですか?『チャラい』? なぜチャラく見られるのか…、まあ今日もクルーザーで来たからね!」というジョークでフロアを沸かせるmaya。
「『チャラい』と噂のLM.Cと踊りましょうか! 俺たちのGALAXYを爆発させてみませんか?」と『SUPER DUPER GALAXY』でダンサブルかつポップな空間を演出していく。
「いつものメンツもいるし、心強いですよ。昨今、バンドやる側もいろんなことがある、バンドがいて、皆さんがいるだけで心強いですよ。そんなことを歌った曲です」と、maya。
ミラーボールがキラキラと光を反射する中、切実なバラード『meteorion』を歌い上げる。
「バンドをやる方にも、応援する方にもストーリーがある、だけど何一つ間違ってないと思います!」と始まった『PUNKY HEART』ではLM.Cの巨大フラッグが舞い、最後はダンスチューン『Chameleon Dance』で”ブチアゲ”る。
ハッピーでピースフルな時間を作り上げ、去り際までピースサインを忘れないLM.Cのふたりであった。
セットリスト
1.The BUDDHA
2.OH MY JULIET.
3.@FUNNY PHANTOM@
4.MOGURA
5.SUPER DUPER GALAXY
6.meteorion
7.PUNKY HEART
8.Chameleon Dance
アルルカン
転換中に『像』の一部を演奏すると、幕が閉じた状態でもフロアではヘドバンをする者が続出。
「今日は座らないから(途中で観客の座るアクションのある『像』をやらないから)、『蘭鋳』か『秘密』でおねがいしまーす!」と幕の向こうから暁(Vo)の声。経歴でいうと本フェス”最若手”になるアルルカンはどんな戦い方をみせてくれるのだろうか。
「4番手、アルルカンです。よろしくお願いします」という暁の挨拶から始まったのは『白い鬱』、タイトルに反して漆黒の衣装もあいまって凛とした空気を纏っている。堕門(Dr)のドラムでこの曲を締めくくった後、そこから一転して、「全部やる! 全部よこせ!」と始まった『暁』から『墓穴』、『人形-ヒトガタ-』と立て続けにアッパーなナンバーを披露。
フロアを鼓舞するように大きく拳を掲げシャウトする祥平(B)。お立ち台に上がり優雅かつ情熱的に観客を魅了する來堵(G)。
「今日は”友達”から『楽しいことをやろう』と言われ、ここに来ました。みなさんも”その気”にさせられた人たちなんでしょう、今日はそれでいいと思います。自分のやり方で楽しんでください、そんなみなさんに全力でちょっかいをかけていきます」と暁。
さきほどのLM.CのMCを受けた「今日この場所を一瞬だけでいいので高田馬場AREAにしたいのです」と宣言する。
そして中盤戦に突入。『カルマ』にて鮮烈なギターソロを奏でる奈緒(G)、『ハッピーセット』、『「私」と”理解”』ではメンバー一丸となってガンガンステージ前方に出ていき、観客をヒートアップさせていく。
最後は「改めまして、僕たちーーー」と、自らのファンの総称を冠したナンバー『ダメ人間』を叩きつけ、「どれだけ無責任でも、不完全でも、今言うしか無い! 『ここに居るんだ』って言えないと生きてる意味ないよな!」という暁の言葉があらわすように、バンドは凄まじい気迫をもってその存在感を見せつけた。
セットリスト
1.白い鬱
2.暁
3.墓穴
4.人形-ヒトガタ-
5.カルマ
6.クオリア
7.ハッピーセット
8.「私」と”理解”
9.ダメ人間