主人公を導く黒い鳥?
キャンプの一行が入場してくる前に、森に黒い鳥が現れ、客席を見回し(あるいはメイを探し? )、すぐに姿を消します。
これからの冒険物語を、暗示するような場面ですね。
しばらくして、キャンプの一行が、賑やかに到着しますが、主人公メイだけは、浮かない顔をしています。
メイは、リーダーに指名されても、かたくなに断り、参加メンバーが団結を強めている中にも入っていけません。
黒い鳥が現れ、誘われるように、森の奥に入って行ったメイに、一行は気づかず、出発してしまいます。
そして、ストーリーの本題が始まるのです。
あ、新米リーダーさん、出発時の人員点呼は、忘れないでネ。(メイにとっては、置き去りが、助けになりましたけれど。)
森は思索のための異世界
ところで森は、西洋では、日常を離れて、深く思索するための場所、とされてきました。
キリスト教会のゴシック建築の天井は、森の木々が枝を伸ばし合い、連なっている様子(林冠:りんかん)を、表しているそうですよ。
教会は、静かに自分の心を、みつめる場所だからです。
そして、森は非日常的な場所であるだけに、おそれられていました。
気安く関わってはいけない、という気持ちですね。
森からも、心からも、何が出てくるか、分かりませんからね。
メイも森で自分をみつめ直す?
メイも期せずして、自分の心をみつめるために、森の奥深くに入って行くことになりました。
何せ、自分を変えたくて、キャンプに参加したわけですから、必然の結果とも言えます。
メイを森に誘い込んだ、黒い鳥だって、メイの心が、生み出したのかもしれませんよ。