暑いと感じる環境にいない・換気をこまめに
谷口先生は、クーラーをすぐつけられるようしておき、暑いと感じる環境にいないこと。換気をこまめにし、湿度も高くならないように注意することも勧めます。
温度と湿度については、環境省が毎日発表している「暑さ指数(WBGT)」もチェックすることが大切だといいます。
暑さ指数(WBGT)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標。
人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい(1)湿度、(2)日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、(3)気温の3つを取り入れた指標です。
よく睡眠をとろう
快適な環境でよく睡眠をとることも大切。疲労も熱中症リスクになるといいます。
軽い運動をしよう
運動不足を感じていたら、人混みを避けた散歩や、室内での軽い運動を行うといいそうです。
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まだまだマスクが手放せず、外出も従来通りにはいかない中、夏を迎えようとしています。
これからどんどん気温が上がってくるにつれて、熱中症リスクが上がっていくことを意識して、今年はより一層気を引き締めて、一人一人が熱中症対策を行いたいですね。
ママ本人はもちろんのこと、家族みんなが元気で健康に暮らせるよう、新型コロナウイルスに加えて、熱中症にも意識を配りましょう。
【取材協力】谷口 英喜先生
「教えて!『かくれ脱水』委員会」副委員長 医師、済生会横浜市東部病院 患者支援センター長、周術期支援センター長、栄養部部長
専門は麻酔・集中治療、経口補水療法、体液管理、臨床栄養、周術期体液・栄養管理など。日本麻酔学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医、 TNT-D メディカルアドバイザー。 1991 年、福島県立医科大学医学部卒業。学位論文は「経口補水療法を応用した術前体液管理に関する 研究」。著書「熱中症・脱水症に役立つ 経口補水療法ハンドブック 改訂版」 『イラストでやさしく解説!「脱水症」と「経口補水液」のすべてがわかる本』