3: 誰かを愛することが、成長の糧になる

「愛というのは、どんどん自分を磨いていくことなんだよ。生きること、それは日々を告白していくことだろう」。これはミュージシャン、尾崎豊さんの言葉です。誰かを大切に思ったり、愛することは自分の成長につながる。そして、生きることは自分のありのままを見つめて表現することだというメッセージが込められています。

彼もまた、愛するとは何か、生きる意味とは何かを追い求めた人。代表作『I LOVE YOU』では、自分のイメージするものを目指して、大学ノート30冊分に詩を綴ったそうです。

4: 人生は「誰かからの愛」に支えられている

「愛は死よりも死の恐怖よりも強い。愛、ただこれによってのみ、人生は支えられ、進歩を続けるのだ」。これはロシアの小説家イワン・ツルゲーネフの言葉です。

彼は、あるとき、物乞いから手を差し伸べられましたが、何もあげられるものがなく、「今私があなたにあげられるのは、この手のぬくもりだけなんだ」と優しく手を握ったといいます。物乞いは「握手だって立派な贈り物だ」と笑ったそう。このような全人的な愛の力が彼の作品の根底にも流れているといいます。

誰でも愛によって支えられているもの。どんな時でもあなたのことを愛する人が、あなたのことを守っていて、その思いはどんな悪口よりも強い。子どもが落ち込んでいたり、友人関係で悩んでいたりするとき。言葉に出してそのことを伝えましょう。

5: 自然を大切にする気持ちは、優しさを養う

「草木に愛を持つことによって、人間愛を養うことができる」。これは、1500種以上の草木に名前をつけた植物分類学者、牧野富太郎の言葉。自然を愛する気持ちを持つことで、人間を愛する気持ちも養われるというのです。

幼くして両親を亡くした彼は、祖父から「両親は、草葉の影からお前をいつも見守っているよ」と言われ、いつしか草木を愛するようになったといいます。

身近に存在する植物や生き物に興味を持ち、大切に扱うこと。その優しい気持ちは、自然に周りの人にも伝わっていくはずです。

いかがでしたか。本書には70の名言が掲載されています。名言が誕生したエピソードや偉人のプロフィールもわかりやすく紹介されているので、親子で楽しめるでしょう。

ライター。音楽系の出版社で6年間勤務した後、かねてからの目標であったアメリカでの短期留学を果たし、現地でフリーペーパー制作のボランティアを行う。帰国後は、実用書を扱う出版社にて女性エッセイや心理本などの編集を担当。その後、ライターとしての活動を始める。北欧のヴィンテージ食器が好き。