「きちんと子育てしなくちゃ」「いいお母さんにならなくちゃ」と、頑張っているママは多いもの。しかし、その思いがプレッシャーになっていることもあるのではないでしょうか。
性格リフォーム心理カウンセラーの心屋仁之助氏は、これまでたくさんの子育て中のお母さんから、悩みを聞いてきたといいます。
そして、その悩みに共通しているのが、「子育ての呪い」だと気づいたそうです。
そんな心屋氏は書籍『心屋先生のお母さんが幸せになる子育て <子育ての呪い>が解ける魔法の本』の中で、「わが子に愛情という名の〈呪い〉をかけていませんか?」と問いかけています。
「呪いって怖い!」「子どもに呪いなんてかけてない!」と思う方もいるでしょう。しかし知らず知らずのうちに、子どもに呪いをかけているママは少なくないといいます。
そこで本書から、子育ての呪いを消す魔法の言葉をご紹介します。
子育ての悩みは「お母さんが思う」理想から始まる
子育てに悩みは尽きませんよね。
心屋氏はグループカウンセリングやセミナーでも、子育て中のお母さんたちから「つらい」「どうしたらいいかわからない」といった言葉をよく聞いたそうです。
そんな悩みを聞いて気づいたのが、「お母さんの悩みの根っこはすべて同じ」ということ。
その根っこというのが、「思うように、子どもが勉強しない」「想像したように、子どもがごはんを食べない」など、子育てが「思うように」できないことなのだそうです。
「自分が思うように」でなければ認められないというママの気持ちそのものが、「子育ての呪い」につながっていると心屋氏は指摘します。
例えば「好き嫌いをせずに、何でも食べて欲しい」「わがままを言わずに、聞き分けのいい子になって欲しい」といった気持ちの奥底には、お母さんが思う理想の我が子があるとのこと。
その理想と現実のズレが少しから大きくなっていくにつれ、ママの呪いも深くなっていくといいます。
呪いの言葉は身近にあるかも
みなさんは「ちゃんとして」「早くして」など、お子さんに言ってしまうことはありませんか?
この「ちゃんと」「早く」「しっかり」など、何気なく使ってしまう言葉も、実は呪いの言葉だそうです。
「ちゃんとしないと(ダメだよ)」「しっかりしないと(バカにされるよ)」など、たとえ()の言葉を口にしなかったとしても、「お前はできない子だね」という呪いが浮かび上がってくるといいます。
他にも「いい子(でないと嫌われるよ)」「素直な子(なんだから、ママの言うことを聞きなさい)」といった言葉も、呪いになるそうです。
そして恐ろしいのは、時間がたっても呪いの言葉が頭の中でリフレインするということ。
この言葉が脳内で繰り返される状態のことを、心屋氏は「頭蓋骨の内側にお母さんが住んでいる状態」と呼んでいるのだそうです。
もしかすると、あなたの頭の中にも”お母さん”が住んでいるのかもしれませんよ。
頭の中の”お母さん”がダメ出しをする
「子どもにはいい言葉しか言ってないから、私は大丈夫!」と思う方もいるかもしれません。
しかし頭の中に「自分のお母さん」を住ませている方は、多くいるそうです。
そして育児に悩むたびに「あなた、子どもはまだそんなこともできないの?」「あなた、子どもにそんな危ないことさせて、いいの」などと、頭の中のお母さんがダメ出しをしてくるといいます。
子育ての基準が「頭の中のお母さん」になってしまうため、「お母さんには、今の私の子育てはどう見えているのだろう?」と、気になるようになってしまうのだそうです。
気づかないうちにママ自身に呪いがかかってしまっているなんて、何とも怖いですよね。