学校や保育園とは違う、子ども同士の人間関係が生まれるきょうだい関係。にぎやかな毎日は楽しいものですが、反面、子育ての難しさに直面することも。平等に愛情を注げているのか、平等に注意することができているか、悩みは尽きません。
そこで今回は、Eテレ「すくすく子育て」の講師で、ご本人も三兄弟の父という小崎恭弘さんの著書『きょうだいの育て方』から、きょうだいの難しさの理由と子育てのコツをまとめてみました。
なぜきょうだいの子育てはむずかしいのか
小崎さんによるときょうだい子育ての問題は、「上の子」そして「下の子」をどう扱えばいいのかという点につきるそうです。「一緒に」「同じように」が一番だと思いがちですが、それこそ無理難題。
こどもたちは、どれだけ似ていてもそれぞれ違う人間なので、まったく同じ対応をするのは難しいこと。それに「上の子」と「下の子」では親の経験値も変わるので、対応が変わって当たり前なのです。
また、つい平等性を意識しがちですが、きょうだいは年齢も個性も異なるもの。同じものを与えようとすることが良いとは限りません。本の中で大切にと言われているは、公平性です。個々の違いを理解して、適切な対応ができるようにすると良いでしょう。
きょうだいの仲が悪くてもいい?
兄弟仲が良い、悪いというのは、大人になってからも言われる話です。もし子どものころからきょうだい仲が悪かったら、親としては将来が心配でなりませんよね。書籍の中で小崎さんは、きょうだい仲は良くなくてもいいと言っています。それはなぜでしょうか?
誰でも理想の家族像があるように、自然と理想のきょうだい像を抱いています。でもそれは理想で、その通りにはいきません。きょうだい仲も理想通りにいかなくても、互いに特別な存在であることには違いありません。お互い意識をするから、けんかになっているのです。
どうしてもきょうだい仲が気になるときは、互いをライバル視しないよう、きょうだいを比較しないように注意すると◎。また、親が一方的に怒るばかりでなく、きょうだい同士で解決するように仕向けるのもひとつの手だそうですよ。