森昌子さんといえば、歌謡史に残る名曲を次々と世に送り出した国民的歌手。結婚後は引退し、19年にわたり専業主婦として3人の息子さんを育て上げました。

森さんというと、おっとりしているというイメージが強いかもしれませんが、子育てに関してはスパルタ。息子を将来「メシが食える男」に育てるため、必要な力を幼い頃から身につけさせていたといいます。

今回は森さんの著書『母親力』から、「スパルタ子育て」のエピソードをご紹介します。

スプーンの持ち方は、輪ゴムと紐で矯正

息子さんが1歳2〜3ヶ月になると、スプーンとフォークの練習が始まります。まずは森さんがお手本を見せ、子どもはそれを真似しようとしますがなかなかうまくいかず、途中で飽きてしまいます。

そんなとき、森さんは輪ゴムでフォークとスプーンを子どもの手にくくりつけたそう。そのおかげで1週間ほどでうまく使えるようになったとのこと。

また、次男は左利きになりそうだったため、食事の時間は左手を椅子に紐でくくりつけ、右手を使うように矯正したといいます。これは虐待なのではと思う人もいるかもしれませんが、森さんは「この子が将来他人に迷惑をかけないように」という信念のもと、このようにしつけていたそうです。

兄弟間でも、目上の人には敬語を使わせる

森さんの家庭では、たとえ1歳しか年が離れていなくても、目上の人には敬語を使うというルールがありました。

これはもともと長男が通っていた幼稚園の習慣で、例えば年少さんが年長さんに積み木の遊び方を教わったら、「本当に今日はありがとうございました」などとお礼を言うように指導されていたといいます。もちろんお母さんにも敬語。それを見た次男と三男も自然と敬語を話すようになったそう。

そのため、下の者が上の者を敬うという姿勢も身につき、兄弟げんかも起こりようがなかったのだとか。