「今のモノ」と「過去のモノ」を整理しよう

子どもが未来について考えられるようになるために、最初は親が背中を押してあげることが大切だと著者はいいます。子どものおもちゃ箱やクローゼッット、机の中などから「過去のモノ」を取り出し、「今のモノ」だけにしてあげましょう。

そのときに気をつけなければいけないのが、ママの独断でモノを処分しないこと。最終判断を子どもに委ねることが成長につながるからです。「捨てる」「捨てない」を自分で判断することは決断力を養い、未来に向けて自分で努力する力になるのです。

叱る前に、片づけ方法の見直しを

著者は、ママの心の余裕がなくなり、イライラしてしまう原因のひとつに部屋が散らかっていることがあげられるといいます。これは3000件以上の家を訪問して確信したことだそう。「早く片付けなさいと言っているのに、なぜわからないのよ!」など子どもに当たってしまった経験のある人もいると思いますが、実際には、それは自分に向けた苛立ちであることがほとんどなのだとか。

だからといって、ママが悪いわけではありません。誰だって散らかすのは当然で、問題は、元通りに戻せない片づけの方法にあるといいます。

たとえば、おもちゃをなかなか片づけない子どもの場合。叱る前に考えたいのが、おもちゃ箱がどこにあるかということ。子どもがおもちゃを使う場所の近くにおもちゃ箱を置くというのは、キレイな家を保つ鉄則だからです。そのように環境を整えた上で、「おもちゃを使ったらここにしまってね」と教えていけばいいのです。

いかがでしたか。本書では、子どもの自立心を育てる片づけの方法が具体的に紹介されています。理想の部屋をイメージして、お子さんと一緒に楽しみながらトライしてみてください。

ライター。音楽系の出版社で6年間勤務した後、かねてからの目標であったアメリカでの短期留学を果たし、現地でフリーペーパー制作のボランティアを行う。帰国後は、実用書を扱う出版社にて女性エッセイや心理本などの編集を担当。その後、ライターとしての活動を始める。北欧のヴィンテージ食器が好き。