2:「君に好かれながら本命を好きでいたいんだ」
「好きな男性がいたのですが、最初からその人には片思いの相手がいることは知っていました。
でも、遠距離なうえにあまり相手にされていないようで、どこかで“私にもチャンスがあるかも”と思っていました。
彼のほうは、私が告白したので気持ちは知っていたけどそれで都合のいい関係を迫るようなことはなく、信用していましたね。
LINEの返事がないことや、会いに行ってもお茶して一時間で帰らされることなど愚痴を聞かされてつらかったけど、それでも好きだからあれこれと世話を焼きました。
そこに後悔はないのですが、私に『申し訳ない』と言いながら一緒にいた彼が、ある日お酒を飲んでいるときに、
『俺さ、君に好かれながらあの人を好きでいたいんだ。これって贅沢だよね』
と酔った口調で私の手を握ってきて、背筋が寒くなり……。
私の気持ちを何だと思っているのか、結局好かれている自分を手放したくないのか、彼に片思いしているのがバカバカしくなりましたね。
以前から、彼は『君に手を出すのは我慢している』『俺は筋を通したい』と偉そうなことを言っていて、私にも気があるけど揺れているのだな、と思っていた自分が恥ずかしかったです。
これが本音なんだ、とわかると“尽くすのは時間の無駄“という思いがはじめて湧いてきて、しばらく悩んだけど結局彼から離れました。
二股とは違うかもしれませんが、好きでいさせられるだけの役割なんて、ごめんです」(28歳/営業)
人に好かれることは決して当たり前のことではなく、奇跡と同じ。それなのに、はっきりと断ることもしなければ片思い中の女性にもアプローチを続けるような男性が、相手に好かれるはずがありません。
自分を好きでいてくれる女性がいることを前提に会いに行っても、そんな好意が純粋といえるでしょうか。
こちらの男性は、結局数年後に片思いをしていた女性にも振られて終わりますが、まさに「二兎を追う者は一兎をも得ず」。不誠実なことをしていれば、誰からも振り向いてもらえないのが現実です。
一方で、女性のほうは自分の選択に悔いなく新しい恋愛をはじめ、今は楽しい毎日を送っています。
好かれている自分に酔いたいだけの男からは、さっさと離れるのが賢明です。
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二股をかけるような男性は、人からの愛情を簡単にないがしろにすることで、自分の幸せからも遠ざかります。
愛情を向けたところで自分も苦しいだけなので、別の女性の存在が見えたら早々に縁を切るのが自分のためだと思いましょう。