鶴見線で海芝浦駅の"小さな海岸"と浜川崎の"物語"へ

茶色の旧型国電に付いていたと思われる行き先表示板など
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ヨコハマ大鉄道博の「横浜の鉄道、今昔展」コーナーでまず目に入ったのが、横浜線や鶴見線といった国鉄の話題。なかでもググッと惹き付けられたのは、グリーンの縁に「鶴見・海芝浦」という文字の看板。おそらく鶴見線の行き先表示板だろうか。手書きの文字なのか、書体が微妙に揺れている。まさかこれ、海芝浦駅の波打ち際のイメージを描いてる……!?

 

この絶妙な「海芝浦」という文字を見て、リアルな"いま"を見たくなり、イベント会場の最寄り駅・桜木町から、JR根岸線・京浜東北線で鶴見へ。3両編成の鶴見線205系に乗り換えて海芝浦へと走る。

電車のドアが開いたとたんに潮の匂いが……。不思議な感覚。
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鶴見線の終点のひとつ、海芝浦駅は、写真のようにホームの向こうがスグに海。海原の向こうには、京浜コンビナートの工場や倉庫が、さらに先にレインボーブリッジが見える。この駅、とあるメーカーの専用駅となっていて、関係者以外は利用できないという極めてイレギュラーな駅として知られている。改札の外へ出られないので、ホームでボーッとしたあと再び電車に乗って折り返すしかないという不思議な旅が体感できる。

 

海芝浦をあとにして、もうひとつ寄り道。同じ鶴見線の駅、浜川崎に立つ。浜川崎はも不思議さいっぱい! 南武線の浜川崎駅と鶴見線の浜川崎駅のホームが、どう見ても別々に独立した感じで存在している。同じ会社、同じ名前の駅でありながら、いったん改札を出て乗換える必要があるのだ。

これ、両線の歴史にヒントがある。南武線は南武鉄道、鶴見線は鶴見臨港鉄道と、それぞれ別の会社が敷いた線路で、やがて2社は国有化され、現在のJR東日本に引き継がれたというワケらしい。

この駅で、結構な頻度で通り過ぎる貨物列車の姿を見て、さらに"鉄分補給"……。