大きく変貌を遂げる京急蒲田では"箱根駅伝"の名シーンも消える

かわいらしいラウンドの「快特」鉄板。書体も独特だ
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ヨコハマ大鉄道博「横浜の鉄道、今昔展」、京急電鉄のコーナーでは、「快特」と描かれた鉄板にグッときた。京急ご自慢の速達列車「快特」は、もともと「快速特急」の略記として使用されていたが、同社は1999年から「快特」を正式名として採用。その"派生版"ともいえる「エアポート快特」や「通勤快特」などという列車名とともに、いまも京急の花形として存在している。

 
国道15号の踏切をゆっくりと越える羽田空港ゆき電車   拡大画像表示
 

京急ではいま、大きく変貌を遂げる駅がある。連続立体交差事業工事の真っ只中にある、京急蒲田駅だ。
今年10月21日の完成を目指してすすめられているこの大工事。京急本線と、そこから羽田空港へと分岐する空港線の線路を高架化するというもので、完成すれば周辺道路の渋滞の解消(踏切の撤去)や空港アクセスの向上が期待される。

この工事現場を見学! というわけで、桜木町から根岸線・京浜東北線で蒲田へ。JR蒲田駅から約800m歩いて京急蒲田駅へと向かう。

この京急のジャンクション、圧巻は二層高架構造。2階・3階部分に新たなホームができあがり、2層のコンクリートの曲線をつくる空港線の新しい線路は、国道15号(第一京浜)を高い位置から跨ぐ。今年10月の完成ということで、2013年の新春の風物詩「箱根駅伝」では、この踏切でのドラマが消えることになる……。

 
京浜東北線の電車の大群を夜中に見るとちょっとドキドキ……   拡大画像表示

ついでにもうひとつ。あの松本清張の名作「砂の器」の冒頭の舞台となった、"国電蒲田駅"(現・JR蒲田駅)ちかくにある、蒲田電車区を見に行こう。物語の冒頭の殺人事件現場となったこの車両基地の夜は、ちょっとドキドキもの。

ちなみにこの蒲田界隈、さらにもうひとつホットな話題がある。東急多摩川線の蒲田駅と、京急蒲田駅を地下鉄で結ぶ蒲蒲線構想
(https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/sumaimachinami/koutsu/kamakamasen/index.html) なる計画だ。先ほど歩いた800mほどの距離を、地下鉄でつなぐというこれまた壮大なプランで、これがもし実現すると、東急多摩川線方面から羽田空港へのアクセスが向上するというが……。