「会社の同期に片思いをしていて、俺からランチに誘ったりLINEもよく送ったり、相手もたぶん気づいていたと思います。
彼女の誕生日に好きな作家の本を贈ったことがあって、『まだ持ってないって言っていたから』と言ったら
『覚えていてくれたんだ、ありがとう!』
と笑顔で返してくれて、すごくうれしかったです。
早く告白しないとな……と思っていたけれど、もし振られたら気まずくなって前のように気軽に食事にも行けなくなる、と考えたらなかなか勇気がでなくて……。
ある年の12月、思い切って彼女を初詣に誘おうと考えていました。
ところが、昼休みにみんなで話しているとき、別の部署の男性が『○○さんってかわいいし気遣いもできるし、好きなんだよね』と言い出してびっくり。
俺は黙っていたけれど、『休暇に入ったら告白しようと思うんだ』とこっちを見ながら言われて、あ、俺が彼女と仲がいいのを知っているんだな。これは牽制されているのか? と苦しくなって。
彼女と話しているときにこの男性の名前が出たことを思い出して、『俺以外にも彼女を狙っている人がいても、おかしくないんだよな』という現実に改めて気が付きました。
いわゆる『ライバル宣言』をされてしまって、部署は違ってもこの男性とは業務で顔を合わせるし、彼女とふたりで話す姿を見かけることもあって、だんだん彼女に近づきにくくなりました。
結局、俺が離れても特に彼女のほうから近づいてくれるようなことはなくて、そのまま距離ができてしまいました。
今も彼女とこの男性が付き合いはじめたって話は聞かないけれど、一度怖気づくと告白って本当に難しいです……」(30歳/営業)
好きな女性をほかの男性も狙っていると知れば、「先を越される前に告白しよう」と考える男性も多いと思いますが、反対に心が折れてしまう人もいます。
堂々と“宣戦布告”されたら、圧倒されるし女性に近づくのもその男性の目を意識しますよね。
また、「振られたらこの男性に笑われる」ことが屈辱と感じる人もいるでしょう。
取り合うより、先に戦いの場を降りることを選ぶ男性もいるのですね。