ドラマ化決定！三十路の人妻が見せるズボラ生活『花のズボラ飯』（3/3）

10月から待望のドラマ化も決定した、「エレガンスイブ」で好評連載中の漫画『花のズボラ飯』（原作：久住昌之、作画：水沢悦子）をレポート。料理だけでなく、その他の家事もズボラな面が目立つ主婦・花が作る“手抜き”とも“あり合わせ”ともやや違う「ズボラ飯」とは？

■花さんの夫、ゴロさんの登場は？

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そんな花さんの愛しの夫であるゴロさん。果たしてどんな人なのか。実は原作者の久住昌之氏には『孤独のグルメ』（作画：谷口ジロー）なる名作漫画があります。そこに出てくる主人公が井之頭五郎(いのがしらごろう) 。食いっぷりの良い中年男性です。五郎＝ゴロさんと思われていた時期もあったんですが、明らかに苗字が違いますし、職業なども共通性は薄そうです。ただ食べっぷりは、花さんも推薦するくらいグッド！

「いつどんなときも超おいしそうにもりもりパクパク食べて残さない！！夫が食べると食卓がパーッと明るくなる！！」

なのだそうです。そしてこれは良い夫の条件その1なんだとか。確かにおいしく食べてくれる人は、見てて気持ちが良いですね。毎日一緒に食事をするならなおさらです。コミックス1巻では花さんの想像内の後姿だけだったのが、2巻では声（漫画なのでもちろんフキダシ）や実物の後姿が出てきます。3巻辺りで登場を期待したいのですが、するとタイトルと矛盾しちゃいそうです。登場は最終回くらいでしょうか。「花、ただいまー」とかね。

掲載誌の「エレガンスイブ」が、女性向けの漫画雑誌だからでもあるのか、結構、色っぽい場面も出てきます。シャワーシーンやお風呂シーンは言うまでもなく、雨にずぶ濡れになって着替えるところや、下着姿同然で部屋をうろつくところも。しかし残念なことにキャラは3等身から4頭身、せいぜい5頭身くらいか。独特な嗜好でもない限り、このキャラクターで欲情する男性は少なそうです。それでも隠されたサービスカットはあります。コミックスをお持ちの方は、ぜひカバーを外してみてください。そこには三十路主婦の露わな姿が……。まぁ私は笑っちゃったわけですが、“そそられる”男性もいるのではないかと思います。

■コミックスの売上は累計50万部を突破、10月にはテレビドラマ化も

コミックスが2巻まで発売中。また主婦と友社から「花のズボラ飯うんま～いレシピ」として、レシピ集も発売されています。マンガ大賞2011では4位となり、「このマンガがすごい！」（宝島社）では2012年版オンナ編の第1位作品に選ばれたこともあり、コミックスは累計で50万部を超える売り上げとなっています。人気を受けてか、10月には倉科カナの主演により、TBS系列でドラマ化も予定されています。

ただし少し注意して欲しいところがあります。コミックス1巻では、スボラ飯を中心に、花さんの生活が描かれていました。マンネリではあっても、延々続くのかなと思ったのですが、2巻に入り花さんの状況が少しずつ明らかになってきました。ワケアリなところも含めてです。

1巻と同じように2巻を読んでいくと、違和感ありありになる可能性大。どう言った理由で軌道修正があったのかは不明です。単に久住氏の持ちネタが尽きたのか、編集その他との話し合いで決まったのか。元々、この方向性だったのか。先に書きましたが、コミックス2巻で50万部の売り上げは、ヒットではあるのですが、大ヒットとは言えません。なので個人的には、てこ入れかなと推測しています。ただおかしな方向に行かなければ良いのにと心配するところです。