■“カッコいい部分も面白い部分もありますよね”っていうのは、違うんです

いきなり倒れ込むリーダー・ミドさん。一方ぶうさんは後ろで謎のポーズを…。まさにカオス。
拡大画像表示

――それに、最近ヴィジュアル系シーンの中でも注目度が高まっているように感じます。

ミド「心機一転がんばってますし」

ぶう「そうですね『えんそく』っていう名前によって、かわいこぶったチャラチャラしたやつらだなと思われていた訳ですよ我々は。おそらく。『えんそく? 名前から聞く気にならない』って感じだったんですけど、事務所が変わって、対バン相手も変わってから、間口が広がったのはあると思います。おかげさまで少し調子がいいですね。うれしいです」

――たしかに普通のヴィジュアル系バンドとは毛色が違いますよね。本日の撮影も変顔したり、キュウリ持ってたりするわけじゃないですか。
なんというか、笑わせにかかってるというか…。


クラオカ「真面目な話していいっスか? ボクらがこのバンド始めた頃には、面白いバンドはそんなにたくさんいなかったし、今みたいに有名なバンドもいなかった。
むしろヴィジュアル系の中でそういう「面白いの」はNGだったと思うんです。
まだオサレ系(※従来の黒服のヴィジュアル系とは違い、カラフルでポップな衣装で一世を風靡したヴィジュアル系内のジャンル)とか出てきたくらいで。

『“モテ路線”みたいなものをキープしておかないといけない』みたいな中で面白いことをすることが、『ロックじゃん!』って勘違いしちゃったんですよ。『それNGじゃん』と言われることをやっちゃうのがロックだと。だから、『こんなタブーを犯せちゃう俺!』みたいな感じでドヤ顔で面白いことやってたんですけど、最近はもうゴールデンボンバーさんがそのタブーをドンドン破っていくわけじゃないですか。

モチベーションが下がっちゃって。だから芸人さんみたいなことをバンドマンがやっちゃうよっていうのがロックだと以前は思ってたんですけど、そういうのも増えてきたんで、じゃあもう同じことしてもみんな驚いてくれないし、ぜんぜんかっこよかねえやって、どうしたもんかなって思ってますね」

ミド「というか自分としては面白いことをやってるつもりはないですし」

ぶう「だから、『えんそくはカッコいい部分も面白い部分もありますよね』っていうのは、違うんです。ボクらのなかでは同じところにあるんです」