ゆとり世代のNGワード・OKワード

NGワード 「Aさんはできるのに、なんで君(You)にはできないの?」
⇒他人と比較して、競争心を煽る「You」は相手との絆を断ち切るハサミ言葉。
つながりを大切にするゆとり世代の意欲を削いでしまいかねないNGワードだ。  
 

OKワード 「みんな(We)で成功するにはどうすればいいかな?
      一緒に(We)考えてみよう」

⇒一体感を感じさせる「We」は相手との絆を結びつけるボンド言葉。
チームワークを重視するゆとり世代のやる気に火をつける魔法の言葉でもある。

 

明確な指示を与えることは、その場限りだけを見てみればラクだろう。けれど、仕事の「意味」を考えることなく、ただ指示に従っているだけでは、ゆとり世代が自立性に目覚めることはできない。

仕事に対して主体性を身につけるためには、「どうしたいのか」「どうすればいいのか」といった、
「意志(WILL)」を引き出すことが重要だと、伊庭さんは言う。

「相談されたときにはまず、『なんで会ってもらえないのかな?』『じゃあ、どうしたらいいと思う?どうしたい?』と問い掛けてみてください。はじめはゆとり世代の部下・後輩もうまく答えることができないでしょう。失敗することもあるはずです」

けれど、問い掛けを続けていくことで、「意志(WILL)」の思考回路がつながり、やがて目標が見えてくるようになる。そして、失敗を重ねることで、ゆとり世代は失敗を恐れない自信を得ることができるのだ。

「ただし、意志(WILL)を引き出したいからといって、『Aさんはできるのに、なんで君にはできないの?』と、競争心を煽るような言葉はご法度。つながりを大切にするゆとり世代は比較されることを極端に嫌います」

彼らは、結果よりもチームワークや努力を重視して、お互いに承認し合う「ゆとり教育」で育った世代。他人と比較して競争させる「You」よりも、仲間と絆を感じさせる「We」がゆとり世代の意欲を刺激する。

「たとえば、営業ノルマを達成できずに苦しんでいるゆとり世代がいたなら、『みんな(We)で成功するためにはどうすればいいかな? 一緒に(We)考えてみよう』と声を掛けてみてください。『なんで君(You)にはできないの?』という言葉には萎縮していたゆとり世代も、途端に目の輝きが変わるはずです」