意地悪な人や悪意のある人から、嫌味や嘲笑・悪口・罵倒などを受けたとき、どうしたら傷つかずにいられるのでしょうか。

ビジネス心理研究家の神岡真司氏の著書『人生を1時間でチート化する 対人スキル20』に即座に実践できる巧妙なかわし方について5つ解説されているので、本書から一部抜粋してご紹介します。ぜひ自分を守るために使ってみてください。

1:相手の「不快なセリフ」をオウム返しで遮断する

まず、オウム返しが効果的です。会話例を見ていきましょう。

A「あんたって洋服の趣味が悪いわね、はは……今日もさあ……」

B「ん……洋服の趣味が悪い……趣味が悪い……ですか……」

A「え? んっ……」

B「洋服の趣味が悪い……ですかね?(沈黙して凝視する)」

A「ん……、え、なに……(トーンダウン)」

AはBに対して、意地悪なセリフをぶつけ、Bが慌てたり、困惑したりするであろうことを期待していました。しかし、BはAの挑発に乗ることなく、Aの意地悪なセリフを単にオウム返しするだけで、以降の会話を遮断しています。

そのため、Aは自分の発した醜いセリフを、いわば鏡を立てて映し返されると、自分の発した非常識なセリフが自分に跳ね返り、バツの悪さも感じさせられます。オウム返しをしたあとは、無言で相手を凝視してやるのも効果的です。

沈黙と凝視はあなたの心境が読めなくなるので、相手はトーンダウンせざるを得なくなるからです。

2:「おちょくりの相槌」を繰り出して相手の話の腰を折る

オウム返しと一緒に使ってみるとよいのが、おちょくりの相槌です。相手の嫌味なセリフや意地悪な一言に対して、いちいちまともに応じることなく、とぼけた相槌だけを口にすることなのです。

たとえば、「あはーん……?」「ひょひょーお」「そーお、ほほほ……」「ほほーん」「なーるほどォ……」などと、相手のセリフにまともに返事をしない方法なのです。相槌だけをおちょくったような言葉にするだけです。

前述の会話例ならこうなります。

B「おひょー、ははん、いやぁ、なーるほどねーっと」

こうして、おちょくった相槌を重ね、勝手に一人合点している態度で、相手を見くびってやるわけです。これで相手も拍子抜けするので、会話を遮断させるのに有効です。

相手はあなたを挑発し、あなたが不快になったり、いきり立つ様子を見たかったりしたのに、妙な相槌だけ打たれて、都合よくスルーされてしまうわけです。