こげどんぼさんのTwitter(画像はTwitterより)

「デ・ジ・キャラット」などを手がけた漫画家・こげどんぼさんが自身のTwitterで、「なぜ女性が“萌える女の子”を描くのか」について持論を展開。ネット上で大きな注目と共感を集めています。

女の子たちが主人公の女性作家によるマンガといえば、武内直子さんによる「セーラームーン」という名作のほか、近年でも小学生3人姉妹のドタバタコメディ作「みつどもえ」を連載している漫画家・桜井のりおさん、サバゲーとギャグを組み合わせた新感覚マンガ「さばげぶっ!」を連載している漫画家・松本ひで吉さんなど、男女の人気差や時代、ジャンル、スタイルなどに違いはあれども挙げだすとキリがありません。

そんな「かわいい女の子たち」が主人公として描かれる作品群の中でも、我々の業界では金字塔と言っても過言ではない作品「デ・ジ・キャラット」。衣装デザインだけでなく、ちょっとした仕草にもこだわりを感じる可愛らしい女の子たちを描かれ、男性人気がメインでありつつも女性からも人気を得ている名作です。

その作者・こげどんぼさんは女性作家であり、現在は自衛官の旦那を持つ母親。しかし、作品が世に出た当初からいまだに「女性だったの!?」「男だと思ってた」などと驚かれるそう。

そういった展開から、「萌え絵師は意外と女性が多い」と結論付けられることに違和感を感じていたそうで、「わたしは思うんですけどもね。ちょっとここで言っとこうと思うんですけどもね。」と前置きをして、自身を含め女性作家が「かわいい女の子の絵を描く」という行動の原点を語りました。

その原点にある物は幼いころに描いた「お姫さま」の絵。

幼い女の子がスケッチブックやノートなどに「自分がお姫さまになったら」といった妄想などを元に、ゴージャスなドレスやティアラを身に着けた「お姫さま」を描くことは珍しいことではないでしょう。筆者の妹もそういう絵を描いてました…どっちもかわいかったなという思い出があります。

そんな「お姫さま」を描くという行動は女の子であれば誰もが一度は経験するものとして、それを幼い子供時代から「かわいいなー」と描き、その「かわいい」を追求して、それを大人になるまで続けて、「路線ブレしなかった」ことが現在の作風につながっていると語っています。「それは大きくなっても鉄や特撮ヒーローを愛して続けている男性に似ている」とも提示され、「そう言われて納得した」といった反応も寄せられていました。

そして「萌え絵師は意外と女性が多い」と言われることについて、「お姫さま」を原点に続けてきた漫画家・イラストレーターは少数派としつつも、表舞台にもあまり出てこないため、「意外と女性が多い」と印象づけられているのではと語っています。

「美少女を描く=男性」「美男子を描く=女性」というような先入観だったり、男性っぽい名前の女性作家・女性っぽい名前の男性作家の存在など、ほかにもさまざまな要因があると思いますが、「萌え絵師は意外と女性が多い」という説に対しての考え方や捉え方を良い意味で“変えられた”エピソードではないでしょうか。

フィギュアとアニメが大好きなオタク系ライター。「ねとらぼ」や「INSIDE」など、ウェブメディアを中心に活動中。好きなキャラは「初音ミク」。夢はコミケにサークル参加すること。