子どもの栄養バランス、きちんと取れているか、毎日不安になっていませんか?
特に幼児期には、どんな食事を心がければ良いのでしょうか。
そこで今回は、1~6歳頃までの幼児食期に特化した幼児食ブランド「homeal(ホーミール)」で幼児食診断を監修した管理栄養士の沢田さとみさんに、幼児食の栄養バランスのポイントを教えていただきました。
幼児食の栄養バランスの基本
homealの幼児食診断とは、無料でWeb上でチェックできる診断で、約20問の簡単な設問から子どもの栄養強化ポイントや幼児食のアドバイスをメールで教えてくれるもの。
この幼児食診断を監修した管理栄養士の沢田さんは、幼児食の栄養バランスの取り方の基本について、次のようにお話ししてくれました。
沢田さとみさん(以下、沢田 )「幼児食とは、離乳食が完了した時期から学童期前までの食事です。
身体も心も目覚ましく発達する時期で、エネルギーやたんぱく質、鉄やカルシウム等の栄養素は体重1kgあたりに換算すると成人に比べて2~3倍必要なものもありますが、大人に比べて噛む力や消化吸収能力はまだまだ発育段階です」
規則正しい「3食+おやつ」の食習慣から
沢田 「幼児食では、まずは1日の食事を規則正しく、『3食+おやつ』をとる習慣を心がけましょう。生活のリズムが整うことで自然と食事の時間が決まってお腹が空いた状態で食卓につくことができます。
また朝食をしっかり食べることも、1日に必要な栄養素をとるためには大切。まずは簡単なもの1品からでも良いので、朝食を食べる習慣を身に付けましょう」
おやつは大切な役割
沢田 「幼児食では『おやつ』も第4の食事として成長を支える大切な役割をしています。
スナック等のような菓子類ではなく、不足しがちなカルシウム、ビタミンがとれる牛乳や果物、エネルギーになる穀類などを選ぶようにしましょう」
幼児期に薄味に慣れさせよう
沢田 「味覚が作られる幼児期に『薄味』に慣れることで、将来、生活習慣病にかかるリスクを下げることができます。味付けは、出汁や素材の味を活かした調理を心がけましょう。
また、子どもの“噛む力”にあわせて切り方や加熱時間をかえることで、より食べやすく消化吸収の良い献立となります」
子どもの好き嫌いが激しい…栄養バランスを保つには?
幼児は好き嫌いがはっきりしていることも多いですし、イヤイヤ期も含むため、ママが食べてほしいものを食べてくれなかったりするもの。
幼児の栄養バランスを保つコツのようなものはあるのでしょうか?
沢田 「子どもの食事を作る際は、ご飯・パン・麺などの主食(炭水化物)、肉・魚・卵・豆腐などの主菜(たんぱく質)、野菜やキノコ・海藻などの副菜(ビタミン・ミネラル)をそろえるようにすると、自然と栄養バランスの良い献立となります。
品数を作るのがむずかしいときは、具だくさんの汁物や丼、サンドイッチにするのがおすすめです。冷凍商品や既製品等の市販品を上手に利用すれば、1品でたくさんの食材をとることができます。
ただ、幼児期は遊び食べや好き嫌い気分のむら等で日によって食欲に差があることは、成長の過程では自然なことなので、1食や1日単位ではなく1週間などの長い単位で見て、さまざまな食材や量が食べられていれば大丈夫。
また、嫌いなものも形を変えたり、食べる環境やタイミングが変わったりすると食べられることもあるので、無理強いはせず、家族そろって楽しく食事ができる環境をつくるように心がけましょう」