「男の子育児」と聞くと、どういうイメージがあるでしょうか?

体力があって大変そう。ママからすると異性なので、行動が未知数。とはいえ、「小さな恋人」とも言われる男の子の可愛さにメロメロになったり…。

小さい頃は天使のように可愛い男の子。そして、女の子よりも幼さがあるせいか、天使の時期が長いなんて言う人もいます。

では、10歳を過ぎ、さらに反抗期を迎えると、男の子はどうなるんでしょうか?

アメブロで人気に火がつきコミック化、現在2巻まで発売中の『ナイフみたいにとがってら 反抗期男子観察日記』では、まさに反抗期真っ盛りの長男と、天然で素直だけれどいよいよ反抗期に突入?な次男の日常が、母親目線で描かれています。

今回、作者である月野まるさんに、反抗期男子の“トリセツ”、彼らとの付き合い方についてお話を伺いました!

ママ友とは、「どこも一緒だね」と笑ってます

――反抗期のお兄さんと天然な弟さんの日常がほほえましいですが、母親としては大変なことも多いかと思います。反抗期男子にカーッとなってしまったときは、どんなふうに自分を落ち着かせているんでしょうか。

月野まるさん(以下、月野)「基本はぐっと言いたい言葉を呑み込みます。そのあと別の部屋に移動して心を落ち着かせようとします。

とはいえあまりにもカーッとしてしまい突発的に出てしまう言葉もあるので、そんな時は私が捨て台詞を吐いて別室に移動になるわけですが、別室で自分の趣味や仕事をすると怒りが不思議と薄れてきます。忘れっぽい性格が幸いしているのかもしれません(笑)」

――長男さんの反抗期開始は小学校高学年から、次男さんは2巻(中学校3年生)でちょっと反抗期入ったかも?という感じでしたが、反抗期を迎えた当初は、どういうふうに受け止めていましたか?

月野「反抗期当初は結構ショックでした。

親に向かってなんてことを言うんだ! でもこう育ててしまったのは私なんだ、と正直へこみました。

今思うと動じないようにしているのが一番良かったのかな?と思います。

言われたことに右往左往している姿を見て、子どもも心の中で揺らぐものがあったのかもしれません。どんと構えて『何言われてもあなたのお母さんだから平気だよ』という態度を子どもは期待していたのかなと、今になって感じます」

――特に「理不尽だ!」と思うような、反抗期エピソードがあれば教えてください。

月野「ありすぎて憶えてません!(笑)

朝起こしてというから起こしたら怒られたとか、物がなくなった時に私が疑われたり八つ当たりされたり…元はといえば子ども部屋が汚いので物がなくなるのですが…」

――周りのママたちと話が盛り上がるような、「反抗期男子あるある」ってありますか?

月野「ママ友がみんな口を揃えて言うのが『授業参観や文化祭などの学校行事を見に来るな!と言われる』ということです。

話を聞いていると、見に行った時の息子さんたちの不機嫌エピソードがうちの子たちと一緒過ぎて…! どこも一緒なんだねと笑っています」

――今ならイヤイヤ期を笑顔で乗り切れる、と漫画にも書いてありましたが、兄弟のイヤイヤ期のエピソードで印象深いものはありましたか。

月野「自分でやるアピールがすごくて大変だった記憶はあります。ベビーカーを押したがる、料理をしたがる、牛乳を自分でつぎたがる、急いでいるときも着替えは手伝わせてくれないなどなど。そしてうまくできなかった時にはもれなく癇癪がついてくるという…。

あの時は余裕がなくて私もイライラしていましたが、今思うと一緒に寄り添ってじっくりやらせてあげたらよかったのになんて思うのですが、きっと今だからですね」