今年の4月にシナリオライターの橋田寿賀子さんが他界しました。
ドラマ好きなら誰もが知っている、アジアでも大ヒットした『おしん』(NHK)や『渡る世間は鬼ばかり』(TBS)など数多くの話題作を手掛けた脚本家です。
筆者は橋田さんのドラマはどちらかといえばあまり興味がなかったのですが、亡くなってからの追悼番組で、橋田さんのテーマは一貫して戦争と女性の生き方であることを知りました。
橋田さんの数々の発言には、はっとするような発見があり心に浸透する深い含蓄が満ちていて、男女の機微に精通していたこともうかがわれたのです。
その中で恋愛や婚活に関心のある女性達に特に伝えたい名言があります。それは「女性が男性を育てるのが夫婦円満の秘訣」というものです。
橋田壽賀子さんが提唱する「男性を育てる秘訣」とは?
「女が男を育てると、結婚生活はうまくいくの。だから結婚してやったのだから、という奢った気持ちでは、男は育てられないわ」
そう橋田壽賀子さんは語っています。
男性を育てるということに多くの男性女性から反発されそうですが、離婚した男女の発言から「女性が男性を育てる」ことの重要さが浮き彫りにされます。
そこで事例を交えながら、「男性を育てる」とは具体的にどういうことなのか、さらにその「秘訣」をご紹介します。
夫婦になった途端、うまくいかない理由とは?
40代アラフォー男性の佐藤和樹さん(仮名・43歳)はIT企業に勤務の優秀な男性。28歳で同年代の女性と結婚しましたが、3年後に離婚。
結婚して2年を過ぎたころから、妻とほとんど話をしなくなり、遂に妻が「価値観が合わないから」と一方的に離婚を切り出したそうです。
「互いにリセットしたほうがいいと判断して別れたが、今でも別れた理由がわからない。」、「結婚前はあんなに楽しかったのに、どうして?」と頭を抱える佐藤さん。
再婚願望があるものの、結婚が失敗した原因がわからないため、再婚の婚活に弾みがつかないと寂しそうです。
また、30代後半のアラフォーで会社員の珠美さん(仮名・38歳)も33歳で離婚。
再婚婚活を開始するものの、「次の結婚では失敗できない」と焦りを感じているそうです。
「結婚前、元夫はとても優しかった。でも結婚してから、甘えてばかりで家事をあまり手伝ってくれない。すれ違いが多くて、ある時口げんかしたら夫が手を挙げたので、DV夫から逃げて実家へ。夫が謝罪したので戻ったものの、それからぎくしゃくしてしまって。結局別れました」
離婚した佐藤さんと珠美さんに共通なのは、「結婚前は楽しい、相手が優しい」、そして「結婚してから相手が変わったから別れた」です。
このように結婚前と結婚後に変わってしまったと嘆くカップルは多いですが、相手が変わってしまったのではなく、相手の本当の姿を見てしまったから、期待を裏切られた気持ちになるのです。
恋愛の最中は、男性も女性も相手に愛されようとするあまり、“ええかっこしい”なことが多いですが、結婚すると素のままの自分を見せることになるので、「こんなはずではなかった」と幻滅したり、されたりします。
結婚前から相手の長所も短所もわかっているカップルは夫婦になっても円満に過ごせる傾向がありますが、「期待が裏切られた」という最初の躓きが尾を引いてしまうと、関係が悪化し、遂に離婚というケースが多々あります。
相手に期待したいことは理解できますが、それよりも橋田さんが提案するように「結婚したら男性を育てる」という考えに切り替えたほうが夫婦関係がうまくいきます。
また婚活中も“育てやすい男性”という観点で接すれば、嬉しい発見があるかもしれません。