「会社の後輩を好きになったのですが、仕事熱心で諦めないところに魅力を感じました。
でも、女性関係となると気の利いた言葉が出なかったり気遣いがわからず女性の言動を待っていたり、そのギャップにショックを受けることもありましたね。
飲み会のときに思い切って恋バナを振ってみたら、『恋愛に興味はあるけど、女性に嫌がられるのが怖くて自分からは動けないんです』と話してくれて、交際経験がないことがコンプレックスのようでした。
それで、私のほうから平日のランチや休日はお茶に誘い、少しずつ“どう過ごせば楽しいと思えるか”を探っていきました。
お店は私が選ぶけど、緊張している彼が居心地よく座れそうな席や話しやすそうな話題などは彼に促して、とにかく彼のリラックス最優先でした。
彼が私を頼りにしてくれるというか、『会計は僕があなたの分を預かって一緒に払うほうが早いですよね』とか、私の気持ちを確認してくれるのがうれしかったです。
もちろん失敗もあるしふたりで気まずい思いもするけど、そういうのって誰と付き合ってもあるじゃないですか。
そこで心が折れるんじゃなくて、一緒に乗り越えていけるっていうのを知ってほしかったです。
行きたいお店がいっぱいで入れなかったときに、『女性をがっかりさせた自分』じゃなくて『次の候補をふたりで決めたい』と積極的に提案してくれる彼を見て、恋愛経験の少なさなんてどうでもいいな、としみじみ思いましたね。
そんな感じで二ヶ月ほど一緒にいて、彼のほうから告白してくれて今は順調なお付き合いを楽しんでいます」(27歳/営業)
女性と親密度を深めた経験がない男性の場合、まずデートそのものが高いハードルになります。
「期待に応えられない自分」にばかり目がいくせいですが、その不安をしっかり受け止めてあげるのが、男性が自信を取り戻すきっかけに。
一緒に乗り越えていけるという実感は、男性だけでなく女性の愛情も深めるのですね。