普遍的なテーマを感じたい!

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『ライオンキング』のテーマは、「サークル・オブ・ライフ」。

アニメーションから一貫して「生命の連環」を謳っています。

「生命」を描く『ライオンキング』において、動物と自然を人間が演じる舞台版は、アニメーションとはまた違う臨場感があります。

舞台脇ではパーカッションが生で奏でられ、シーンによっては客席通路までキャストが通ります。

キャストが通る際、人間の生の振動が感じられるのは舞台の現場にいてこそ伝わってくるものです。

アニメーションで描かれた動物を人間が身体で表現する、舞台ならではの演出で、「生命の連環」を体感できます。

ディズニーパークにも多大な影響

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アニメーション版とも、従来のミュージカル作品とも一線を画す演出は、天才舞台芸術家ジュリー・テイモアによって創造されました。

彼女の演出は、ディズニー全体の『ライオン・キング』観に大きな影響を及ぼしました。

ディズニーパークでの『ライオン・キング』ショーでも、ラフィキを中心に舞台版の影響が色濃く残っています。

『ライオン・キング』は、全編3DCGによる“超実写版”が公開されましたが、監督のジョン・ファヴロー(『アイアンマン』監督・ハッピー役/『マンダロリアン』制作総指揮)は、「舞台版は音楽あるいはキャスティングや美術を作る上でもきちんとアフリカが舞台であるというカルチャーを大切にしていたことがすごくいいなと思って、取り入れた部分のひとつです。あるいは女性キャラが94年版のアニメーションよりも登場していて、僕もアップデートは当然だろうと感じていたし、非常に有機的にそれが取り入れられていているわけです」と語っています。

アニメーション版と舞台版の両者を観ることで、「サークル・オブ・ライフ」の本質が見えてくるのです。

8曲書き下ろし! 楽曲の魅力

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ミュージカルでは、アニメーション版の楽曲に加えて8曲が書き下ろされました。

どれもエルトン・ジョンによるもの。

「早く王様になりたい」「ハクナ・マタタ」「愛を感じて」などの名曲も、舞台版ならではの演出で描かれ、新たな視点を与えてくれます。

「ハクナ・マタタ」は日本では、「心配ないさ〜」でもおなじみになっていますね。

『ライオン・キング』の印象的なオープニング「サークル・オブ・ライフ」は、ズールー語で歌われています。

アニメーション版でも壮大なシーンと圧倒されるタイトル表示が印象的ですが、ミュージカル版も壮大さと目に焼き付く印象を与えてくれ、このワンシーンだけで『ライオン・キング』にどれだけ大きな影響を与えたかわかります。

2幕冒頭の「ワン・バイ・ワン」は、ミュージカル版の追加ナンバー。

この楽曲もズールー語で歌われます。

「ワン・バイ・ワン」は後にディズニーが短編としてアニメーション化しました。

『ファンタジア』のように楽曲だけで構成され、セリフの一切ない美しい短編アニメーションです。

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