「大学のときからの付き合いで、結婚したのは交際8年目に入ろうとするときでした。

結婚は30歳になってしまったという焦りもあって私のほうからしたいと言い、元夫は『じゃあするか』と了承してくれたという感じです。

付き合っているときから彼はアウトドア、私はインドアの別の趣味を持っていて、週末は一緒に過ごさないことも多かったのですがそれがいい距離感になっていて、一度も別れの危機なくうまくいっていたんです。

その関係性は結婚後も続き、夫婦だからという枠にとらわれることなく、寛容な夫だと思っていました。

でも、その自由とは裏を返せば、私にあまり関心がないということだったんです。

夫婦になってから決めなければいけないことにはすべて受け身で、『お前の好きにしていい』を何度聞いたことか……。

ずっとこれが一生続くのかと思うと、私はちゃんと好きだったからこそ、辛くなってしまって。一緒にいる意味を見出せませんでした。」(35歳/病院受付)

恋人から夫婦になると生活する上で2人で決めなければいけないことが増えます。「必要とする」と「必要とされる」のバランスが結婚生活では大切。

離婚のときも「そうしたいならいいよ」と引き止めることはおろか、嫌がることもなくすんなり受け入れられたそうです。

関係が一生続くと想定したときに「耐えられる」と思ってしまうなら、その人との幸せな結婚生活は難しいかもしれません。

フリーのライター・編集者。出版社で10年働いたのち独立。得意ジャンルは街ネタ、恋愛。お酒が大好き(ほぼ酔わない・酒豪)で、取材相手を飲みの席で見つけることが多い。