子どもは、なにかを禁止されるとますますやりたくなる生き物です。
そんな子どもの好奇心を大いにくすぐり、時には子どもをためすような挑戦的な絵本が、海を越えてやってきました。
その名も『ぜったいに おしちゃダメ?』(ビル・コッター作)。全米33万部のベストセラーであり、91%の子どもが大興奮というふれこみつきの絵本です。
ダメと言われれば言われるほど…
エレベーターやトイレに子どもと一緒に行く時、注意しなくてはいけないことがひとつあります。
それは非常ボタンです。モノによっては、「呼出」と書いてあったりします。
ちょっと目を離したすきに子どもが押してしまい、スピーカーから「どうしましたっ?」という声が聞こえてはじめて、子どものイタズラに気づいたというママも少なくないかもしれません。
非常ボタンというのは、子どもにとって、非常に魅力的なものなのだと思います。中央が出っ張っているので、押したくなる気持ちはわかりますが、ママとしては押してほしくはありません。
なのに、子どもって、「押しちゃダメよ」と言われれば言われるほど、やりたくなってしまうようで…。
『ぜったいにおしちゃダメ?』は全米ですでに33万部も売れているベストセラーであり、統計では91%以上の子どもが大興奮したという調査結果が出ています。
なにがそんなにおもしろいのでしょうか。
受け身ではいられない
ほとんどの絵本は、親が読み、子どもがそれを聴くスタイルですよね。その点、この絵本はちょっと変わっています。
まず表紙からして挑戦的です。「ぜったいにおしちゃダメ?」というタイトルに、押したくなるような真っ赤なボタンの絵!
ページをめくると、この絵本の楽しみ方が書いてあります。
「このえほんには、1つだけルールがあるよ。
それは、このボタンをおしちゃダメ ということ
このボタンのことを かんがえてもダメ」
とあるのです!
そのあとに
「できるかな?」
と、たたみかけられ、子どもはこの時点でニヤニヤしはじめます。