――それはまたどうして?

コメントするのが、なんて言うんだろ、すごく考えてしまって。3.11の時も私、仕事で海外に行っていたんです。だから、自分で地震を体験したわけではなかったから、中国で被災された方々と同じ気持ちになることは、絶対に無理だと思ったんです。

AKB48は東日本大震災の被災地訪問も続けさせていただいているんですが、現地の方のご苦労やお気持ちを頭で知ることはできても、本当の意味で理解することはできないんだなっていう思いがあって……体験していない私が何を言えるんだろう? 役に立つことなんてできるんだろうか? そんな言葉が果たして心に響くのかな? って。

まして今回の地震は国も違うから、もっと難しかったというか。中国のファンの方たちにひと声掛けたい、そのキモチに嘘はないけど、でもなんて声を掛けたらいいんだろうって……しかもweiboは文字数制限もあるから、そんなに長くも書けないし。

――それでも発信しようと決めたのは?

中国でのお仕事に携わっている者として、すべて伝わりきらなくてもいいから、SNH48を応援してくださっている方とか私のファンの皆さんとか、佐江のweiboを見てくださっている方だけでもいいから、自分なりの言葉を届けたいと思って。私のまわりの小さい規模でもいいから、自分の想いが誰かの力になれたら。3.11の時に中国をはじめ、海外の方々からいただいた励ましに助けられたように、そっと寄り添うことができたらいいのかなって。

――“小さい規模”とおっしゃいますが、佐江ちゃんのweiboには22万人を超えるフォロワーさんがいらっしゃるわけで。中国のファン、とりわけ四川の方から次々と「ありがとう」「元気をもらった」といったリツイートがされていました。さらに短い文章の中で余震についての注意喚起をしたことも、地震直後できわめて重要な情報だったかと思います。佐江ちゃんのお気持ちや心配りは、しっかり届いたのではないでしょうか。

そう感じていただけたのなら、よかった。。。

これからSNH48でも、この間のライブで『誰かのために』を歌ったように、復興を少しでも応援する活動ができたらいいんじゃないかな、とも思っています。『掌が語ること』の「この掌の大きさなんて、何も考えるな」という歌詞ではないですけど、AKBイズムというか、AKB48の魂みたいな部分、アイドルグループとして小さなことでもいい、自分たちの手で何ができるのかということを、SNH48にも伝えて、受け継いでいってもらいたいです。

――佐江ちゃんがweiboに書いた这样的时候才要跟旁边的人互相协助(こういう時こそ隣の人と手を取り合って下さい)というメッセージに、国を越えた「絆」を感じた人は少なくなかったはず。佐江ちゃんはAKB48とSNH48、そして被災地をつなごうとしているんですね。

そうしたいです。これからも大切な「絆」をつないでゆけるように、頑張ります。

――ではそろそろ、本日最後の質問に参りましょうか。今回のミラチャイ更新日は6月7日(金)、つまり総選挙前日なワケでして。

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