2:愛情は深さよりも安定感
「最も理想的なのは“深い愛情”よりも“安定した愛情”です。
深くなったり浅くなったり落ち着かない愛情よりも、ほどほどの深さであっても安定した愛情の方が子どもから見ると、自分に対する無条件の愛情のように見えるし、当然そんなふうに安定している母親の方が“カッコいい母親”に映るのです」
子どもにはわからない理由で突然キレたり、何をしたら不機嫌になるかわからない不安や慢性的な緊張感から、その子の心の畑はガチガチに干上がってしまいます。
子育てに最も重要なのは母親が無理をしないことです。
3:子どもにかける期待を下げる
進学や就職など、親は子どもに様々な期待をかけます。
「“良い大学に行けるような子は『生きやすい人格』が自動的に身に付いているはずだ”と思い込んでいませんか。ところが実際には『学力向上』と『人格形成』は全く別の次元の話です。
もし親であるあなたが間違えて我が子の適性に合わないことに期待して、それを強制的にその子に植え付けようとしたら、今度はその間違った期待によって子どもの心の畑が干上がって他のどんな能力も育たなくなってしまうでしょう」
そうなるくらいなら、過度な期待は可能な限り下げてしまって、子どもがやりたいことを応援する「カッコいい母親」として、子どもの心を耕すことに邁進する方がいいといえます。
*
世間は、子どもにできるだけ手間をかけるのが正しい、できるだけ深く向き合う姿勢が好ましいというその一点だけに注目しがちなところがあり、それによって、多くの忙しいお母さんたちが追い詰められてストレスや自責の念を抱えています。
親子ともども負のサイクルになっているなと思ったら、この「カッコいい母親」像は、その悪循環を断ち切る一つの方法になってくれるでしょう。
■参考書籍
『「「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』
■著者:Joe(ジョー)
モラハラ対策カウンセラー。1976年生まれ。典型的なモラルハラスメントの関係にある両親の元に生まれ、幼少期を過ごす。その経験を通して、モラルハラスメントをする人・される人の心理を知り、その後徐々に、周囲の同様の環境にある人たちに、モラハラ対処のアドバイスをするようになる。
著書に『離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本』(SBクリエイティブ)、『私を振り回してくるあの人から自分を守る本』(WAVE出版)がある。