すでに雲の上に出ています。麓の天候はあまり関係ないと言ったのは、すぐに雲の上に出てしまうから。

五合目で雨が降っていても、ちょっと登るうちに雨雲の上に出て、山頂は晴れているなんてケースもあるんです。

 

山頂までくっきり!

 

本六合目~本七合目:表情一変。樹海を出て溶岩の岩場へ(1時間40分)

本六合目の瀬戸館(標高2,700m)からの登山道は、はっきりと岩場になります。樹海の心落ち着く空間から一転、荒々しい火山としての素顔をのぞかせ始めるわけです。

周囲を見渡すと、絶景が広がっています。まだかろうじて植物が生えていますが、高木は見当たりませんね。このあたりが森林限界でしょうか。

 

七合目の太陽館で標高は3,000mを超えます。ふだん月1回5km程度のランニング程度しかしない僕は、体力的に厳しくなってきます。

が、背後には雲海、周囲には火山が生み出す絶景。最高の青空に、澄み渡ってうまい空気。疲労よりも感動や興奮のほうが遙かに上回っていました。

 

本七合目~本八合目:前に進まない! 砂礫に足を取られる難所(50分)

七合目を越えたあたりから、また様子がガラッと変わります。足場が石や溶岩の混じった砂になり、傾斜もグッときつくなります。

軟らかい砂地に足を取られ、思うように登れないんです。これがじわじわ体力を奪います。

どうでしょうか、この傾斜。何とか登ってこられた人も、七合目あたりで極端にペースが落ちるケースが多いです。

コツは、ゆっくり半歩ずつでもいいので、コツコツと高度を積み重ねること。立ち止まって休んでしまうと、いつまでたっても着かないんですよー。休むくらいなら、超スローペースでも登り続けたほうが、遙かに早く着きます。

 

道中、遭難者慰霊碑があり、たくさんの鈴が捧げられていました。
夏に天気がよければ最高のトレッキングが楽しめる山ですけど、条件が良くなければ大自然の猛威が牙を剥く山なんですよね。