下山は砂走りで一気に駆け下りる!(2時間30分)
さて、おうちに帰り着くまでが遠足です。これから下山します。
富士山ほどの規模の山になると、下山もかなり大変です。
山頂から八合目までの下山は、ブルドーザー道を使います。
まるで、空中に飛び込んで行くよう。
かなりの急勾配。息は上がらないものの、荷物や体重の重みが足腰にダイレクトに来るので、想像以上に苦労します。
座り込んで登山靴を脱いでしまっている人や、足が痛くてペースが上がらず途方に暮れている人もいました。
少し前まで快晴だったのに、雲が斜面を駆け上がり、一瞬で何も見えなくなってしまいました。登頂から山頂にいる間ずっと晴れていたのが、いかに運が良かったかを思い知ります。
七合目からは、須走口の名物 “砂走り”。
足元の砂が深く軟らかくなるため、一気に駆け下りていくことができます。
ただし、かなり大きめの石がゴロゴロしているので、重い荷物を足腰で支えるための脚力と、バランスを取るための柔軟性が必要です。女性やこども、老人にとっては、逆に難関になります。
実際、僕の妻はこの砂走りで「足が痛い、歩けない」と言い出し、結局は下山が夜になってしまった経験もあります。
もうこの頃には、足のあちこちが痛いんですが、(大きな怪我でない限り)耐えながら一歩一歩進みます。登りも下りもコツは一緒。ゆっくりでいいので、立ち止まらずに進み続けることです。
砂走りが終わり、さらに30分ちょっと進むと、古御岳神社へ戻ってきます。
3回ほど休憩を挟みながら、2時間30分の道のりでした。
富士登山を知らずに富士山を語るなんてもったいない!
さあ、もう一度だけ尋ねたいと思います。
あなたは富士山を眺める派ですか? それとも登る派ですか?
少なくとも、「富士山の山中や頂上には、想像を超えた素晴らしい世界が広がっている」と知っていただけたのではないでしょうか!
一晩明けてこの記事を書いているわけですが、体調が最高に良いんです。
当然ながら膝やふくらはぎは筋肉痛なんですけど、信じられないくらいに身体が軽い。マイナスイオン効果、パワースポットなど、どんな言い方もできます。
様々に表情を変える豊かな自然、興奮を抑えがたい絶景、最高に美味しい空気、山頂での感動体験。富士山は私たちを癒やしてくれる山なんだと思います。
ぜひ一度は、世界文化遺産・富士山への登山をおすすめします。
もちろん1日がかり(あるいは山小屋に泊まる1泊2日)の登山になるので、入念な準備を忘れずに。“富士山には登る派” への転向をお待ちしています!