働きたくても働けないママの実状
総務省の「労働力調査」によると、2014年時点で子育てなどにより就業をあきらめている女性のうち、「可能であれば就業したい」と考えている女性は全年齢で約300万人いることが分かっています。
子育て中、働きたいけれど働けていないというママにとって心配になるのが職場復帰後のことではないでしょうか。復帰した後は、すでに周りの女性はリーダー格…。
出遅れないためにも、子育て中に、在宅で着実にキャリアアップをするための「自己投資」をしておきたいものです。
そこで、株式会社Warisのキャリアカウンセラー島谷美奈子さんに、具体的な自己投資法や、子育てとの両立法をアドバイスいただきました!
働きたいけど働けないママにおすすめのキャリアアップ法3つ
島谷美奈子さん(以下、島谷)「ブランクが長くなると『もう仕事復帰できないのでは…?』と不安になる方もいらっしゃることでしょう。そんな方向けに、将来の仕事復帰、キャリアアップにつながる3つの方法をご紹介します」
1.「ママボノ」でスキルを磨いてキャリアストレッチ!
島谷「『プロボノ』という言葉をご存知でしょうか。知識・経験を活かして社会貢献するボランティア活動のことです。このプロボノのママバージョンである『ママボノ』が注目されています。
これは、育休中や離職中のママたちが集まり、企業やNPO団体の課題解決を行うボランティア活動です。
『元の職場以外の企業や団体の仕事を受ける』『元の職場以外の人たちとチームで仕事をする』ことで、知識・経験やコミュニケーション力が磨かれ、職場復帰のためのキャリアストレッチができるのではないでしょうか。
私が参画しているNPO法人GEWELでも、ママの方々にマーケティング調査をお願いしたことがあります」
2.専門性を高めてイノベーティブ人材を目指す!
島谷「食の大切さや自然の豊かさ、教育の重要性など、育児を経験したからこそ気づいたことがあるはずです。
それらの『消費者』『親』視点で元の職場の事業を見直してみると、もっとこうしたらよいのでは、とアイデアが湧いてくることもあるでしょう。特に気になることは深く学んで専門性を磨いてみてはいかがでしょうか。
例えば食育を学び、食品や栄養についてのアイデアを職場で提案する、人の育て方やコミュニケーションについて学び、職場のチームビルディングに活かす、WEBスキルをつけてマーケティング業務に活かすなどです。
職場復帰後、再就職後に、新しいアイデアや価値を創造できる『イノベーティブ人材』となり得るように知識を拡充しておきましょう」
3.フリーランス体験をしてみる!
島谷「育休中に職場の許可を得て、他の企業の仕事をする方もいらっしゃいます。
業務委託という形で短期のプロジェクトを受けるというものです。弊社でも、育休中にライティングや企画のお仕事を受けたというケースがありました。
他社の業務を受けることで、知見が広がり、スキルをブラッシュアップすることもできます」