作品の世界観は壊さず、でも自分らしさを出せれば

Amazonで購入 拡大画像表示

――ついにニューシングル『BELOVED×SURVIVAL』がリリースされましたね。デビューシングルだけに思い入れも強いと思いますが、この楽曲はどのようにして生まれたものですか?

Gero「この曲はTVアニメ『BROTHERS CONFLICT』の主題歌なんですが、アニメの話をいただいたときに曲をどうしようかなってことになって、色々聞いた中でHoneyWorksに決めたんです。実はHoneyWorksはニコニコ動画で活躍しているボカロPの集まりで、僕は昔からの友だちなんですよ」

――えっ、そうなんですか。

Gero「僕がまだ兵庫県に住んでるときに知りあって、向こうも島根から上京してきたんです。僕はアニソンシンガーになることが夢だったんですが、彼らは自分の曲がテレビとかいろんなところから流れてくるのが夢だったらしくて、今回のシングルでお互いの夢が同時に叶ったんですよ」

――それはすごいですね! 曲調はかなりポップで、アニメ『BROTHERS CONFLICT』の世界観によく合っていますね。

Gero「アレンジを黒須克彦さんにお願いしたんですが、ロックでポップでキュンキュンする曲になりましたね。ここまで爽やかな曲はあまり歌ったことがなくて、自分へのチャレンジでした。曲も速いし、キーも高いし、メロディも難しいんですよ。でも歌っていてすごく楽しい曲です」

――カップリングの『名もなき星~Silent Stars~』はアニメの挿入歌でもあります。

Gero「この曲は王道バラードで、包み込むような雰囲気ですね。バラードが大好きなので最初に聞いたときからすごくいいなと思いました。アニソンでも王道バラードって多いですよね。影山ヒロノブさんとかもたくさん歌われていて」

――主題歌や挿入歌となると、作品の世界観を意識して歌うことも?

Gero「うーん、作品を意識するところはもちろんあるんですが、あえてフラットに歌っています。たとえば悲しいシーンで流れますって言われたら悲しく歌わないとダメなのかなってなりますよね。でもそれで逆に変な感じになってもいけないので、あえてアニメに寄せないという意識を無意識に持ちながらレコーディングに臨みました」

――"意識を無意識に"ですか……ややこしいですね(笑)。

Gero「本当ですね(笑)。原作はたくさんのファンがついている作品なので、その世界観は壊さないように、でも自分らしさを出しつつってことですね」

――アニメやアニソンはお好きですか?

Gero「大好きですね! 僕は今年28歳になるんですが、兄がいたこともあって、少し上の世代のアニメを見ていました。聖闘士星矢とか、奇面組とか、ついでにとんちんかんとか、がきデカとか」

――それ、かなり上の世代じゃないですか?(笑)

Gero「あ、そうかも(笑)。もちろん今もアニメは何作品も見ています。アルバム制作で時間がなかったので録画がたまっているんですが……早く見たいですね」